今回は1ハロン延長がカギを握るインダストリア

【血統値】ダービー卿CTを豪快に差し切り重賞初制覇を達成したインダストリア。半兄ケイデンスコール(父ロードカナロア)は新潟2歳S、京都金杯、マイラーズCとマイル重賞を3勝し、NHKマイルCでは人気薄ながら2着。父がリオンディーズに替わっても、マイル適性の高さは一緒のようだ。今回は1ハロンの延長が鍵となる。

 母のインダクティ(父ハーツクライ)は2勝。ケイデンスコールの全妹となるケイデンシーマークも4戦目で勝ち上がっている。5代母のロイヤルサッシュは社台グループによって1973年に英国から輸入された繁殖牝馬。直子から中京記念Vのアスコットロイヤルを出したが、牝系を発展させたのは、その3歳下の妹となるダイナサッシュ(父ノーザンテースト)だ。自身はサッカーボーイ(阪神3歳S、マイルCS)の母となり、その全妹となるゴールデンサッシュからはステイゴールド(香港ヴァーズ)が出た。

 ほかにも子孫からはショウナンパンドラ(秋華賞、ジャパンC)を始め、ドリームパスポート(重賞2勝、ジャパンC、皐月賞、菊花賞各2着)、カラテ(新潟大賞典など重賞3勝)など多くの活躍馬が出ている。サッカーボーイが活躍したのが80年代の後半。それから30年以上の月日が過ぎているのに、いまだに繁栄を続けているのだから、その活力には驚かされる。

 半兄ケイデンスコールのNHKマイルC2着だけでなく、祖母ホールオブフェーム産駒のバランスオブゲームは安田記念、宝塚記念ともに3着。その半弟フェイムゲームは天皇賞・春2着とあと一歩のところでGⅠを逃している。インダストリアにはここにとどまらず、GⅠ制覇の期待もかかっている。 

著者:東スポ競馬編集部