
【TPC秋山響の海外競馬分析】10日にアイルランドのカラ競馬場で行われたGⅠ愛ナショナルS(芝7ハロン)は、父が昨年の英愛首位種牡馬ドバウィ、母が英1000ギニー、英オークスを含むGⅠ7勝の欧州年度代表馬マインディングという良血馬ヘンリーロングフェロー(牡2)が5馬身差で快勝。管理するエイダン・オブライエン調教師に通算4000勝目となる勝ち星をもたらした。
オブライエン調教師は1993年6月7日に今では廃場となってしまったアイルランドのトラリー競馬場で初勝利(勝ち馬ワンダリングソーツ)。当初は93/94年から5シーズン続けてアイルランドの障害チャンピオントレーナーに輝くなど障害での活躍が目立ったが、これに目をつけたクールモアがヴィンセント・オブライエン調教師(血縁関係はなし)の後釜としてスカウト。
以降、最新では今年ディープインパクト産駒のオーギュストロダンで勝利したGⅠ英ダービー、GⅠ愛ダービー、GⅠ愛チャンピオンS(それぞれ史上最多の9勝、15勝、12勝)など数々のビッグレースを手にし、地元アイルランドでは97年と99年から22年までの24年連続の計25回(ホースレーシングアイルランドのデータによる)も平地チャンピオントレーナーに君臨。イギリスでも6度(01、02、07、08、16、17年)、同タイトルを獲得している。
これだけの実績を挙げているにもかかわらず、まだ53歳のオブライエン調教師。我々は伝説となる調教師の活躍をリアルタイムで目撃している。
著者:東スポ競馬編集部