
セントライト記念2023
[GⅡセントライト記念=2023年9月18日(月曜)3歳、中山・芝外2200メートル、菊花賞トライアル]
先日、プライベートで嶋田純次騎手(30=美浦・手塚)と会う機会があった。この時期に彼の名を聞いて思い出されるのは2年前、2021年のGⅡセントライト記念。GⅠ菊花賞の前哨戦であるこのレースを制したのはアサマノイタズラ(牡)。騎乗したのは田辺裕信騎手だった。
このアサマノイタズラは嶋田騎手の師匠である手塚貴久調教師が管理する馬。実際、このセントライト記念の直前までは嶋田騎手が手綱を取り続けた。春はGⅡスプリングSで2着。勇躍、GⅠ皐月賞へ挑んだが、残念ながら16頭立てのシンガリ16着に敗れると、続くGⅢラジオNIKKEI賞も16頭立ての12着に惨敗。迎えたセントライト記念は先述した通り田辺騎手が手綱を取って優勝した。
「あの脚を発揮させる田辺さんがすごいです」
そのレースぶりを見て、嶋田騎手がそう言った時の表情が忘れられない。
さて、そんな同騎手は「たくさんの人にお世話になっています」と言いつつ、とりわけお世話になっている人として2人の名を挙げる。
1人はミルファームの清水敏代表。先週のGⅢ京成杯オータムHではグラニット(牡3・大和田)、そして今週のセントライト記念ではシルバープリペット(牡・松山)の鞍上として、指名してくれた。
もう1人はもちろん、師匠の手塚師だ。アサマノイタズラには、その後、再びタッグを組ませてもらい、来週のGⅡオールカマーでもおそらく乗せてくれる運びになりそうだ。3週連続の重賞騎乗を前に、嶋田騎手は言う。
「皆さんに恩返しができるように、精一杯の騎乗をします!」
(平松さとし)
著者:東スポ競馬編集部