
オールカマー2023
[GⅡオールカマー=2023年9月24日(日曜)3歳上、中山競馬場・芝外2200メートル]
昨年の当レースで重賞初制覇を成し遂げたジェラルディーナ(牝5・斉藤崇)は、勢いそのままに続くエリザベス女王杯を制覇。両親(父モーリス、母ジェンティルドンナ)合わせてGⅠ13勝の超良血は〝血の重さ〟に負けることなく、自らの実力でGⅠタイトルをつかんだのだった。あれから1年――〝覚醒〟を果たした舞台にまた彼女が戻ってくる。現役最後の秋シーズンを迎える〝女王〟を管理する斉藤崇史調教師(41=栗東)に話を聞いた。
――Cウッドコースでラスト1ハロン11・8秒(6ハロン84・4秒)の最終追い切りを終えて
斉藤崇 良かったと思います。動きは問題ありませんでした。休み明けですが、調教本数を重ねるごとに動きが良くなってきましたね。春先はスクミなどの影響から調整の難しい面があったのですが、今回は順調にこられていますから。順調度という意味では今年一番じゃないですかね。いい状態でレースに送り出せます。
――気温の高い時季が合うタイプでは
斉藤崇 そうですね。昨年も、この時季はすごく体調が良かったですし。牝馬ということはあるのですが、それにしても寒い時季は冬毛が一気に伸びてしまいますからね。昨年のこのレースのときと同様に、状態はいいですよ。
―前走のGⅠ宝塚記念は4着だった
斉藤崇 3コーナーから進出していく脚は良かったですし、いい競馬ができました。負けはしましたけど、内容は良かったと評価しています。その前の2戦(大阪杯、クイーンエリザベス2世Cともに6着)がスタートで後手に回って競馬にならず。力を見せてくれたことで安心しました。
――今回は、昨年に続く連覇を狙うレース
斉藤崇 実績を残していますし、この距離はいいですね。6番のゲートもちょうどいい感じ。競馬がしやすいのではないでしょうか。(セントライト記念の)レーベンスティールやシャザーンが確保したポジションを押さえられるようなら理想ですよね。
――今度の鞍上は、弟子にあたる団野騎手にスイッチする
斉藤崇 心配はしていません。調教で何度もこの馬に乗っているジョッキーですし、GⅠも勝っているジョッキーですので。
――最後に見通しを
斉藤崇 スタートが少し遅くなっている感じを受けますので、乗り難しい面があるかもしれないなと思います。(小回りの)中山コースは発馬で後手に回ると、競馬の組み立てが難しくなる面が出てきますから。道中をうまく運べるかどうかがポイントですね。うまく流れに乗る競馬ができれば、チャンスはあると思っていますよ。
著者:東スポ競馬編集部