
神戸新聞杯2023
[GⅡ神戸新聞杯=2023年9月24日(日曜)3歳、阪神・芝外2400メートル、菊花賞トライアル]
好発を決めたファントムシーフ=武豊は迷うそぶりも見せずにハナへ。これまで2〜3番手での競馬はあったが、自ら先手を取るのは初めてのこと。それでも5ハロン通過61秒2のマイペースに持ち込み、余力十分に運んだ。
残り5ハロンからは一気にペースアップ。ラスト3→2ハロン目の区間では連続して10秒台が記録されるハイラップの中、上位2頭に差されはしたもののゴール直前まで粘ったのは世代上位の脚力の証明だろう。「やりたい競馬はできたけど、この馬には今日のような馬場は硬過ぎた」と武豊はレコード決着を後押しした高速馬場を敗因に挙げたが、本番に向けて悪くない始動戦だった。
この後は菊花賞で悲願のGⅠ取りを狙う。西村調教師は「長くいい脚を使えるという長所は生かせたけど、どうしても切れ負けしてしまうね」とパンチ不足を嘆きつつも「距離は長い方がいいし、京都も合っていると思う。叩いて次はもっとよくなるだろうからねと」と本番を見据えていた。
著者:東スポ競馬編集部