凱旋門賞2023

[GⅠ凱旋門賞=2023年10月1日(日曜)3歳上、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル]

 凱旋門賞に挑むスルーセブンシーズ(牝5・尾関)とコンビを組むのはクリストフ・ルメール。世界中でビッグレースを制しているルメールも日本馬同様に凱旋門賞はいまだ勝てていない。自身13度目、日本馬では5度目のチャレンジで悲願達成なるか? そして3戦3勝と好相性のスルーセブンシーズを難攻不落のパリロンシャン競馬場でどうリードするのか? ルメールを直撃した。

スルーセブンシーズとのコンビで凱旋門賞に挑戦するルメール
スルーセブンシーズとのコンビで凱旋門賞に挑戦するルメール

 ――宝塚記念では自身が騎乗したイクイノックスのクビ差2着。現状の力量をどう評価する?

 ルメール 以前は子供っぽさもありましたが、5歳になってからパンプアップして大人になりました。最近のパフォーマンスを見てもそうだし、宝塚記念は2着だったけど最後まで伸びていっぱいではなかった。苦しんでのものではない。それに直線でアンラッキーなシーンもありましたからね。イクイノックスの2着ならすごいこと。世界一の馬に負けただけ。

 ――自身の手綱でも3戦3勝。凱旋門賞チャレンジをどう見る

 ルメール だんだんとレベルアップしています。GⅠを勝っていない馬が凱旋門賞に挑戦するのは珍しいケースかもしれないが、GⅢ(中山牝馬S)を勝った時がGⅠ級のパフォーマンスでした。だからキャリアについては心配していません。

 ――ロンシャン競馬場の適性を含めたポイントは

 ルメール 日本では軟らかい馬場でもすごくいい脚を使える馬。向こう(パリロンシャン)でちょっと軟らかいくらいの馬場なら全然問題ないでしょう。でも雨がたくさん降って、すごく走りにくい馬場になった場合は正直分からない。コースのプロファイル(輪郭)としては大丈夫です。

 ――現地ではニコラ・クレマン厩舎で調整

 ルメール よく知っています。若い時から彼の馬は知っているし、すごくいいトレーナー。(約)2週前に着いて(現地での)トライアルは使わずすぐに出走しますが、日本で調整していいコンディションであるのならばいい過程だと思います。

 ――勝つために重要なのは何か

 ルメール まずはトップコンディションが必要。それに良馬場が欲しいですね。あとはスルーセブンシーズの能力が世界のトップレベルに通用するか、期待しています。なぜならば、向こうにはエースインパクト、フクムなどトップクラスがいろいろといますから。でも自信はあります。凱旋門賞はフランス人としては大事なレース。特に(自分は)勝てていないので勝ちたいし、日本馬で勝てればベストだと思っています。

著者:東スポ競馬編集部