カラヴァッジオ産駒のアグリがビッグタイトルを目指す
カラヴァッジオ産駒のアグリがビッグタイトルを目指す

 セントウルSではそれまでの先行策から一転、後方から最速の上がり32秒4の末脚で2着まで追い上げるという新境地を見せたアグリ。レースの幅が広がったのは大きな収穫で、前哨戦としては上々の内容だった。

 父のカラヴァッジオは無敗で米3冠を制したジャスティファイと同じスキャットダディの産駒。こちらは英GⅠコモンウェルスC、愛GⅠフィーニクスSと芝6ハロンのGⅠを2勝(10戦7勝、重賞5勝)したスピード馬。引退後は18年より愛・クールモアスタッドで供用され、21年からはダート適性が買われて米国へ移動していた。

 今年からは日本軽種馬協会静内種馬場で供用されている。種付け料300万円はけい用馬の中では最高額となるが、デクラレーションオブウォーの133頭に次ぐ128頭の牝馬を集める人気ぶり。アグリの阪急杯制覇も大きな後押しとなっただろう。

 一方、米国産の母オールドタイムワルツ(父ウォーフロント)は愛1勝のみだが、祖母トゥゲザーは米GⅠクイーンエリザベスⅡ世チャレンジC、愛GⅢシルヴァーフラッシュSを勝ったほか、英1000ギニーなど芝8ハロンのGⅠで2着5回という活躍馬。その半兄には仏GⅠクリテリウムアンテルナシオナルに勝ったジャンフェルメールがおり、牝系も一流だ。

 4連勝で臨んだ高松宮記念では直線の不利が響いて7着に終わったアグリだが、今回は休み明けを叩かれての上積みも十分期待できる。首位争いは必至だろう。

著者:東スポ競馬編集部