凱旋門賞2023

[GⅠ凱旋門賞=2023年10月1日(日曜)3歳上、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル]

 いよいよ間近に迫ったGⅠ凱旋門賞(パリロンシャン競馬場、芝2400メートル)。世界最高峰のレースを前に欧州の競馬関係者5人が今年の展望を語った。果たして、日本から参戦するスルーセブンシーズ(牝5・尾関)の評価はいかにーー。(聞き手・平松さとし)。

◆オリビエ・ペリエ騎手

オリビエ・ペリエ(平松さとし提供)
オリビエ・ペリエ(平松さとし提供)

「日本馬が勝つことを望んでいるよ。去年はたくさんの日本馬が来日したけど、今年は1頭、スルーセブンシーズだけ。えてしてこういう時に勝つんじゃないかな。地元勢ではエースインパクトが強いね」

◆ニコラ・クレモン調教師
(スルーセブンシーズの入厩先の調教師)

二コラ・クレモン調教師(平松さとし提供)
二コラ・クレモン調教師(平松さとし提供)

「『私の厩舎には今年の凱旋門賞馬がいるんだ』って皆に言っているよ。もちろん、スルーセブンシーズのことだよ。彼女は素晴らしい馬だね。あとはやはり強烈な差し脚のあるエースインパクト。それから英国馬のウエストオーバーあたりかな」

◆ジョン・ハモンド元調教師
(モンジューとスワーヴダンサーで凱旋門賞2勝)

ジョン・ハモンド元調教師(平松さとし提供)
ジョン・ハモンド元調教師(平松さとし提供)

「私は現在(馬主の)オーギュスト・ノルマンのマネージャーをしているので、当然オネストは応援します。前走よりは確実に状態が上がってきています。馬券的にはウエストオーバーに妙味を感じます。前走は終始外を回らされた分の負け。勝ちに等しい競馬でした」

◆バウルジャン・ムルバザエフ騎手

バウルジャン・ムルバザエフ(平松さとし提供)
バウルジャン・ムルバザエフ(平松さとし提供)

「日本の牝馬に充分チャンスがあると思います。今年はオープンレースなので、レベルの高い日本馬なら勝機はありそうですね。あとはフクムが強いと思う。僕の乗るドイツ馬(ミスターハリウッド)はもっと軟らかい馬場がベターだけど、もちろん勝つためにベストを尽くしますよ」

◆トニー・クラウト元調教師
(タイキシャトルやエルコンドルパサーの受け入れ調教師)

トニー・クラウト元調教師(平松さとし提供)
トニー・クラウト元調教師(平松さとし提供)

「エースインパクトは強いと思うけど、今年はどの馬にもチャンスがあると思います。久しぶりに硬い馬場での開催になりそうなので、普段重い馬場での競馬に慣れている馬が苦戦するかもしれません。だから、思わぬ馬の台頭があってもおかしくないでしょう。そういう意味で、もちろん、日本の牝馬にもチャンスがあると思います」

著者:東スポ競馬編集部