セラフィックコールがみやこSを制覇
セラフィックコールがみやこSを制覇

みやこステークス2023

[GⅢみやこステークス=2023年11月5日(日曜)3歳上、京都競馬場・ダート1800メートル]

 京都競馬場で行われたGⅢみやこS(5日、ダ1800メートル=1着馬に12・3チャンピオンズC優先出走権)はメンバー唯一の3歳馬セラフィックコール(牡・寺島)が大外一気で差し切り、重賞初挑戦で初制覇。レース後、鞍上のM・デムーロが「ずっと乗せてほしい」と懇願した〝異次元の末脚″は今後の戦局をどう変えていく?

 いくらデビューから無傷の4連勝中とはいえ、相手にしたのは経験豊富な古馬。1番人気の支持はやはり重荷だったか…。そう思わざるを得ない序盤のレース展開だった。出遅れ、鞍上の決死のリカバリーでなんとか最後方から6番手の位置を確保したが、前半5ハロン通過は同日2勝クラスより0秒6遅い61秒2。寺島調教師が「もう少し流れると思いましたが、向正面である程度収まっちゃって、動かしても3角からいつも押し上げられるところができず。そのへんはドキドキしました」と振り返ったように、勝負どころでもなお後方を追走していたセラフィックコールに展開が向いていなかったことは紛れもない事実だ。

 ただ、4角で大外に進路を取って鞍上が発破を掛けると、そこから見せた〝異次元の末脚″には淀のスタンドがザワめいた。これぞ直線一気。レースの上がりを実に1秒3も上回る最速36秒1の切れ味で最後は2着馬メイクアリープに3馬身差をつける圧勝劇だった。

 この勝利でGⅠチャンピオンズC(中京競馬場ダート1800メートル)への優先出走権を獲得したが…。「そこは様子を見ながらでいいかなと思います」と慎重姿勢を見せた寺島師。今後の動向が気になるところだが、この馬がやってのけたのは、みやこS創設以来初めての3歳馬Vに、史上6頭目となる無敗での古馬重賞制覇(グレード制導入1984年以降)という快挙だった。

 今年の3歳ダート世代と言えば、米GⅠ・BCクラシックで2着に健闘したデルマソトガケや無敗の南関東3冠馬ミックファイアらタレント揃いだが、そこに割って入れる「遅れてきた大物」――。そんな形容詞がしっくりくる大器誕生だ。

著者:明神 瑠