シニスターミニスター産駒のキングズソード(上)とドライスタウト
シニスターミニスター産駒のキングズソード(上)とドライスタウト

 シニスターミニスターの勢いが止まらない。まず見過ごせないのが3日、大井競馬場で行われたJpnⅠ・JBCクラシック。2番人気に推されたテーオーケインズが直線で激しく先頭争いを繰り広げるなか、外から一気に突き抜けて4馬身差の圧勝劇を飾ったのが同じシニスターミニスター産駒のキングズソードだった。

 昨年の今頃は2勝クラスをうろうろしていた馬が、ここ6戦で5勝。戦前はあくまでも4番人気の伏兵だったが、シニスターミニスター産駒らしい成長力で全兄キングズガード(17年GⅢプロキオンS)が7回挑戦してかなわなかったGⅠ級勝利を重賞初制覇で達成してしまった。

 しかもこの日は、JBCレディスクラシックでグランブリッジが2着、JBC2歳優駿ではブラックバトラーが3着と、出走馬がいなかったJBCスプリント以外のJBC3競走で、シニスターミニスターの産駒が馬券圏内に入るという活躍ぶりだった。

 5日に行われた福島6Rの2歳新馬(ダート1700メートル)ではオーケーバーディーが2着になんと2秒9もの大差をつけて逃げ切り勝ち。サンデーサイレンス産駒の祖母システィンチャペルは名馬エルコンドルパサーの半妹にあたる血統でもあり、今後のレースぶりが注目される。

 続いて、7日の川崎競馬場で行われた2歳牝馬同士によるSⅡローレル賞(1600メートル)では、ミスカッレーラがデビューから無傷の3連勝で重賞初制覇を達成。2着とは3/4馬身差ながら、3着はそこから8馬身も大きく離された。兄に一昨年の東京ダービーで2着し、今年のフジノウェーブ記念を勝ったギャルダル(父ホッコータルマエ)がいる良血馬。今後の活躍が大いに期待される。

 そして、トドメは11日の東京メイン・GⅢ武蔵野S(ダート1600メートル)。2番人気のドライスタウトが早めのスパートからそのまま押し切って快勝した。2歳時にはJpnⅠ全日本2歳優駿、前走ではJpnⅢテレ玉杯オーバルスプリントと交流重賞では2勝を挙げていたが、中央重賞は初勝利となった。シニスターミニスターにとっては、ライオットガールのGⅢレパードS制覇以来、今年の2勝目となった。

 9世代目の産駒テーオーケインズがGⅠ級を3勝(帝王賞、チャンピオンズC、JBCクラシック)したかと思えば、3歳世代からは無敗で南関3冠に輝き、ダービーグランプリも制したミックファイアが登場。4歳世代にも2歳から頭角を現していたドライスタウトに続き、新ダート王に名乗りを上げたキングズソードまで現れ、続々と大物が出てきている。

 一連の効果はセリにも表れており、7月に行われたセレクションセールでは「カリーニョミノルの22」(牡)が9400万円で落札された。消費税を加えると1億円を超える。ダート系種牡馬の産駒に1億円の値がつくなど、少し前までは考えられないことだった。

 昨年の地方リーディングではエスポワールシチー、パイロに次ぐ3位だったシニスターミニスターだが、今年は当時のエスポワールシチーの獲得賞金を上回り、早くも9億9333万円を稼ぎ出している。現在2位のエスポワールシチーとは1億4000万円以上の差があり、初のタイトル獲得は目前だ。ダート総合(中央+地方)でも、トップのヘニーヒューズには約2000万円差にまで迫っている(※11月15日現在)。ダブルでのタイトル獲得も現実味を帯びている。

著者:東スポ競馬編集部