左回りは大得意のイレジン(右)
左回りは大得意のイレジン(右)

 ハーツクライ産駒のGⅠ英セントレジャー覇者コンティニュアス(牡3=愛)が直前で回避したため、ジャパンCの外国馬はフランスから参戦するイレジン1頭だけになってしまった。

 イレジンはガネー賞、ロワイヤルオーク賞のGⅠ2勝を含め、重賞5勝。19戦して〈13・2・3・1〉と4着以下が1回しかないという堅実派だ。勝ち鞍は芝の2000メートルから3100メートルと広範囲に及び、今回が初の海外遠征となる。

 イレジンの父マンデュロは、5歳時には英GⅢアールオブセフトンS→仏GⅠイスパーン賞→英GⅠプリンスオブウェールズS→仏GⅠジャックルマロワ賞→仏GⅡフォワ賞と5連勝を達成。本番のGⅠ凱旋門賞に向けて期待が高まったが、フォワ賞のレース後に骨折が判明。無念の引退となった。イレジンのほかにロワイヤルオーク賞など仏GⅠ3勝のヴァジラバド、仏GⅠジャンリュックラガルデール賞のウルトラを輩出している。

 マンデュロの半姉でGⅠ独オークス3着のマンデラは繁殖として日本に輸入されており、菊花賞、天皇賞・春とGⅠ2勝のワールドプレミア、GⅡ日経新春杯、GⅢ鳴尾記念を勝ち、GⅠホープフルS2着、GⅠ日本ダービー3着のヴェルトライゼンデ、GⅡマイラーズCを制し、GⅠ皐月賞で2着したワールドエースといった活躍馬を送り出している。

 一方、イレジンの母イナンガ(その父オアシスドリーム)は7戦未勝利ながら、全兄には仏GⅢギシュ賞、同ダフニス賞でともに2着のインチャンバーズがいる。また曽祖母レーヴドレーヌの子に仏GⅢギシュ賞のルワドロム、孫にはGⅢ愛ダービートライアルSのトゥルースオアデア、UAE・GⅢアルファヒディフォートのダンジュがいる。

 さらに、4代母は仏1000ギニー(芝1600メートル)、サンクルー大賞(芝2500メートル)、サンタラリ賞(芝2000メートル)と異なるカテゴリーの仏GⅠを3勝した名牝リヴァークイーン。このリヴァークイーンの孫に「バラ一族」の祖となったローザネイがいる。

 近年では重賞勝ちから遠ざかっていた「バラ一族」だが、スタニングローズ(父キングカメハメハ)が昨年3月のGⅢフラワーCを勝利。11年10月に同じ父を持つローズキングダムがGⅡ京都大賞典を勝利して以来、一族として実に10年半ぶりの重賞制覇となった。スタニングローズがGⅠ秋華賞でビッグタイトルを奪取した一方、ローズキングダムは09年の朝日杯FSで一族初のGⅠ制覇を達成。翌10年のジャパンCでもブエナビスタの降着により繰り上がりで優勝している。

 父が重厚なドイツ系ということで高速馬場への適性に不安があるものの、左回りは7戦全勝と得意としているイレジン。東京の大舞台で外国産のバラが咲き乱れるだろうか。

著者:東スポ競馬編集部