抜群の動きを見せたダイアトニック

[GⅠ安田記念=2022年6月5日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝1600メートル]

 日程に余裕のあるレース前週にビッシリ追い、当週はサラッと息を整える調整法が主流となっている現代競馬。「1週前追い切り」は存在感を増している。そして、そこにこそレースを読み解くカギが潜んでいる。

 今週は東京GⅠ5連戦の締めとなる第72回安田記念(6月5日=芝1600メートル)。グランアレグリアのような絶対的な軸がいない分、かなりの激戦ムードだ。こんな時こそ、〝実質の最終追い〟で見せる動きの良し悪しが重要。ベテラン・芝井淳司記者が見た白熱の1週前追い切りでマイル王者に手をかけたのは果たして…。

 5位セリフォス(26日栗東ウッド=6ハロン79・5―64・8―50・8―36・6―11・4秒=馬なり)
 この中間の実質1本目。前半ちょっとムキになるところがあったが、ラストはなかなかの伸び。身のこなしが柔らかく、休み明けのNHKマイルCを使った反動はないと言い切れる。

 4位ロータスランド(25日栗東ウッド=6ハロン84・0―68・2―52・6―36・9―11・2秒=仕掛け)
 ミルコ・デムーロが乗って追走外からダイナミックなフットワーク。ゴール前で軽く仕掛けると相手を楽に突き放した。もともと動くタイプだが、相変わらず目立つ。

 3位イルーシヴパンサー(25日美浦南ウッド=6ハロン80・4―64・9―50・4―36・1―11・3秒=直一杯)
 本格化を思わせる動きだ。田辺鞍上でテンポ良く進み、追われると体を沈めて推進力たっぷりの動き。ゴールしてからも緩めず追っていたのも攻めの姿勢を感じさせる。以前より馬体も力強くなってきた印象だ。

 2位ソングライン(27日美浦南ウッド=5ハロン68・1―52・2―37・6―11・1秒=馬なり)
 3歳1勝クラスを追いかける形から大外を回って余裕たっぷりに先着。ヴィクトリアマイルから安田記念は中2週の過密ローテで結果が出にくいのだが、この馬は使い減りもせず、かなり高いレベルで安定している。下手をすれば前走以上かもしれない。

 1位ダイアトニック(25日栗東坂路=4ハロン51・0―36・9―23・6―11・8秒=G一杯)
 5歳オープン馬ジュビリーヘッドとの併せ馬。先行したとはいえ、残り1ハロンからビッシリ追った相手を尻目に持ったままで差を広げ、ゴール前では豪快に突き放した。もともと動く馬だが、〝ザ・パワフル〟というべきアクションで今年に入って1番のデキだろう。

著者:東スポ競馬編集部