東京スポーツ杯2歳S3着馬ファーヴェント(中)が中心
東京スポーツ杯2歳S3着馬ファーヴェント(中)が中心

きさらぎ賞2024

[GⅢきさらぎ賞=2024年2月4日(日曜)京都競馬場、芝外1800メートル]

 いかに余力を持って本番に臨むか――。コスパやタイパという言葉が当たり前のように使われ、効率性が重視される世の中同様、競馬の世界、ことさらクラシック戦線においては早めに賞金を確保し、なるべく少ないキャリア=消耗度で春を迎える、という〝勝利の方程式〟が定着しつつある。

 2歳戦で賞金を加算し損ねた馬、デビューが少し遅れた馬にとって年明け(1〜2月)の重賞、例えば京成杯や共同通信杯の重要性は年々増している。今週のきらさぎ賞もそんな立ち位置ながら、近年の勝ち馬のその後を見るとやや〝取り残され感〟もあるが…。過去にはスペシャルウィークやナリタトップロード、ネオユニヴァースといったのちのGⅠ馬を輩出してきた重みあるレースだけに、4年ぶりに京都開催に戻る今年、復権の兆しを見せることができるか?

 そういう点で注目したいのは2歳の〝出世レース〟GⅡ東京スポーツ杯2歳S3着馬のファーヴェント(牡・藤原)。先の東スポ杯で成長途上の段階ながら2着にハナ差と能力の片鱗を示した。当時の鞍上・横山武もその素質を高く評価しており、ひと息入れての成長度、そして新コンビ・川田へのスイッチも後押しにここは〝勝ちに来た〟一戦だろう。

 シヴァース(牡・友道)はドバイターフなどGⅠ2勝ヴィブロスを母に持つ良血。京都芝マイルでの初戦は超スローで時計(1分38秒0=稍重)こそ平凡だったが、最内からスパッと抜けて鮮やかな差し切り勝ち。折り合いや決め手、競走センスはハイレベルで良血馬らしい奥深さを感じた。ちなみに今回コンビを組むM・デムーロは母ヴィブロスを同じ舞台で初勝利(2歳未勝利)に導いている。

 GⅢシンザン記念で人気薄ながら好走した2頭も参戦。ウォーターリヒト(牡・河内)は未勝利勝ちに4戦を要したが、即重賞挑戦の前走でブービー17番人気を覆し3着と激走を見せた。1ハロン延びて前めで追走できればしぶとい末脚がより生きてきそうだ。また、6着テイエムリステット(牡・木原)も16番人気の低評価に反発して善戦。未勝利をダートで勝ち上がっており、連続開催中の荒れた馬場はプラスに働くのでは。

 野路菊S勝ちヴェロキラプトル(牡・高野)は前走のGⅠホープフルSで10着。果敢にハナに立って運んだものの、息の入らない流れで直線は失速してしまった。2戦2勝の9ハロン戦に戻って巻き返しを狙う。

 GⅡデイリー杯2歳SでのちにGⅠ朝日杯FSも制すジャンタルマンタルの4着だったナムラエイハブ(牡・長谷川)、未勝利の勝ちっぷりが良かったジャスティンアース(牡・杉山晴)、2015年ルージュバック以来の関東馬Vを目指すレガーロデルシエロ(牡・栗田)らも上位をおびやかす能力はありそうだ。

著者:東スポ競馬編集部