東京新聞杯2024

[GⅢ東京新聞杯=2024年2月4日(日曜)東京競馬場、芝1600メートル]

【トレセン発秘話】一部の競走馬につきまとう“やめてしまう”問題。苦しさを嫌がってしまう馬の気性、さらには馬のズルさなどその原因は多岐にわたるが…13年の桜花賞馬アユサンの子供で、一昨年のJRA賞最優秀2歳牡馬を受賞したドルチェモアもその一頭。当然陣営も手をこまねいているわけではなく、中日新聞杯を前に美浦・上原佑紀厩舎へ転厩。その後は京都金杯を経て今週の東京新聞杯に。“やめ癖”の克服に取り組んできた。

 昨年のGⅡニュージーランドT7着以降、6戦続けて2ケタ着順が続く同馬の近走について「レースでは(最後)やめてしまってゴール板をただ通過しているだけという感じですね」と語るのは管理する上原佑調教師。やはりというべきか、「やめることを覚えてしまっているように、精神的な面が一番の課題ですね。ズルさがあると思います」と精神面の課題を指摘する。

 そんな同馬は25日の1週前追い切りで前に僚馬を置くと、南ウッドラスト1ハロン11・6秒(6ハロン82・5秒)の好時計をマーク。「状態はいい意味で変わりないですし、馬自体は順調ですね」と指揮官。一方で今回の追い切りの意図については「(道中)脚をためる競馬をテーマに離して追走させました。追いつきませんでしたが、直線だけ脚を使うイメージですね。ゴールを全力で駆け抜けられるようなメニューを組んでいます」と、馬の全力を引き出すメニュー構成での変わり身に期待を寄せている。

「体調はいいところをキープしていますし、能力的にはいいものを持っていますからね。力を出し切ってほしいですね」と指揮官が語る通り、かつては世代牡馬の王者に輝いた力を持つドルチェモア。まだまだ老け込む年齢ではないだけに、転厩後“三度目の正直”となる今回、GⅢサウジアラビアRCを制した東京千六の舞台で輝きを、そしてゴール板を全力で駆け抜けているのか、注目していただきたい。

かつての2歳王者・ドルチェモアの復活はあるのか
かつての2歳王者・ドルチェモアの復活はあるのか

著者:権藤 時大