【ワイン沼ライター・奈奈のホロ酔い馬日記】こんにちは。ワイン沼ライターの田原奈奈です。

 前回は63歳になった父…田原成貴の「飲みっぷり」にスポットを当てましたが、今回は私が小さい頃に見ていた父のワインの飲み方についてお話ししたいと思います。

数々の伝説を残した田原成貴(写真はマヤノトップガンで勝った95年菊花賞)

 私は6年前にワインエキスパートの資格を取り、ワインの沼にハマりまくっています。一方、父は今ではビールが多いですが、現役時代はたびたびワインを飲んでいました。幼い頃、お父さんがワインを飲んでいるシーンで一つ、記憶に残っていることがあります。

 それは、よくお伺いしていた京都の鉄板焼き店での出来事。そのお店では父はワインを頼むことが多く、その日も飲んでいました。他のお客さんも同じようにワインを注文していましたが、なぜか私たちの席に置かれたグラスだけ他の人の2倍くらい大きい。同じ赤いワインなのに…。疑問を両親に聞くこともなく「飲みにくそうだなぁ」と思いながら眺めていました。

 ワイン好きの方なら答えは分かりますよね。私もワインが好きになって、その疑問を解くことができました。恐らく父が飲んでいたワインはブルゴーニュの香りのボリュームが大きい高級ワインだったのだと思います。ワインの香りはクオリティーの高いものになるほど複雑で華やかになっていくので、大きいグラスで飲むことでその真価が発揮できるのです。

感性バリバリの父にふさわしい

 そういえば、私がワインを飲むようになった頃、父が「昔はシャトー・ムートン・ロートシルトの生まれ年をよく人にプレゼントしていたわ」と話してくれました。シャトー・ムートン・ロートシルトはボルドー地方の5大シャトーの一つで、とても有名な造り手。ジョッキーでありながら歌ったり、本を執筆したりとアーティスティックな一面もある父にピッタリで、さすがだなと思いました。

 というのもシャトー・ムートン・ロートシルトは毎年、その時代を代表する芸術家がエチケット(ワインのラベルのこと)を描いており、見た目が美しく中身もおいしい素晴らしいワイン。感性バリバリの父にふさわしいワインだと思います。

1988年のシャトー・ムートン・ロートシルト。ラベルは米国の画家キース・ヘリング氏の絵

 私がワインを好きになったのも父の影響がきっとあるんだなぁとこのコラムを書いて改めて思いました。ワインは感性が刺激される飲み物だと思います。今後、久しぶりに一緒にワインを飲んで父の感性をアップさせ、競馬の予想もばっちり当ててもらおうと思いました(笑い)。(ワイン沼ライター・奈奈)

著者:東スポ競馬編集部