左上から時計回りでシンエンペラー、サンライズジパング、トロヴァトーレ、ダノンエアズロック
左上から時計回りでシンエンペラー、サンライズジパング、トロヴァトーレ、ダノンエアズロック

弥生賞ディープインパクト記念2024

[GⅡ弥生賞ディープインパクト記念(皐月賞トライアル)=2024年3月3日(日曜)中山競馬場、芝内2000メートル]

 昨年は当レースを勝ったタスティエーラがダービー馬の称号を手にした。共同通信杯での取りこぼし(4着)による急きょの参戦という側面はあったにせよ、16年のマカヒキ以来となる春のクラシックホースを送り出し、王道ステップレースとしての存在感をアピールした。直行ローテが優勢となり、1〜2月の重賞(京成杯や共同通信杯)の重要度アップに反比例するように弥生賞のメンバーレベルの低下がささやかれているが、タスティエーラやマカヒキ以外にもタイトルホルダーやサトノクラウン、ダノンプレミアム、アスクビクターモアなど高いレベルで実績を残す馬をコンスタントに輩出しているのも事実。まだ混沌とする3歳牡馬路線でもあり、今後を占う重要な一戦となりそうだ。

 今年の主役を務めるのはシンエンペラー(牡・矢作)。GⅢ京都2歳Sを制して臨んだ前走のGⅠホープフルSでは勝ち馬レガレイラの豪脚に屈したものの、0秒1差で2着を確保し、3着を2馬身ちぎって世代上位の力を示した。勝負どころでの反応の鈍さなど課題は残るが、その状況下の好成績は地力の高さの証明といえよう。同舞台は2度目で、今回は川田とのタッグ結成。〝ウマ娘〟藤田晋オーナーのクラシック制覇の夢が大きく広がる結果を出せるか。

 4億5000万円ホース・ダノンエアズロック(牡・堀)も注目の一頭。新馬→リステッド・アイビーSを連勝し、先のアイビーSではのちのホープフルS覇者レガレイラを3着に下している。初の中山、初の10ハロンをあっさり克服すればクラシックの主役に躍り出そうだ。勝てば堀調教師はサトノクラウン、タスティエーラに続く3勝目で、1984年のグレード制導入後では最多勝利調教師となる。

 サンライズジパング(牡・音無)はリステッド・若駒S勝ちの一方、ダートのJpnⅢ・JBC2歳優駿で2着もある〝二刀流ホース〟だ。ホープフルSではシンエンペラーに2馬身遅れた3着だったが、豊富な経験とダートもこなす馬力は非凡。2戦2勝と抜群の相性を誇る武豊とのコンビ継続で逆転を狙う。

 鹿戸厩舎が送り出す2頭も魅力ある実力馬。トロヴァトーレ(牡)は同舞台の新馬→葉牡丹賞を連勝した。前走で騎乗したビュイックは「ダービー候補」と絶賛しており、ルメールを配して大舞台への切符を目指す。またシュバルツクーゲル(牡)は〝出世レース〟のGⅡ東京スポーツ杯2歳Sで2着。こちらも同舞台で新馬勝ちしており、ひと息入れてさらに成長した走りを見せることができるか。

 同舞台・芙蓉Sを勝っているシリウスコルト(牡・宗像)、ホープフルS4着馬で当地GⅢフェアリーS勝ち馬ライラックの半弟でもあるアドミラルシップ(相沢)、粗削りながら前走(中山・1勝クラス)が強かったファビュラススター(牡・萩原)らも力は確かで、上位3頭までに与えられるGⅠ皐月賞(4月14日=中山芝内2000メートル)の優先出走権を巡って激戦が繰り広げられそうだ。

著者:東スポ競馬編集部