今年の始動戦に臨むタスティエーラ
今年の始動戦に臨むタスティエーラ

大阪杯2024

[GⅠ大阪杯=2024年3月31日(日曜)阪神競馬場、芝内2000メートル]

 もしかしたらこのレースで“答え”が出るかもしれない。大阪杯(31日=阪神芝内2000メートル)には、世代レベルが疑問視されている4歳馬のダービー馬タスティエーラが参戦する。有馬記念で古馬の壁にはじき返されたことで浮上させてしまった“4歳牡馬は弱い”説を吹き飛ばすことができるか。

 ダービーを制覇し、3歳世代7708頭の頂点に輝いたタスティエーラ(牡4・堀)。菊花賞ではドゥレッツァの奇襲に見舞われたが、皐月賞で先着を許したソールオリエンスは完封。が、「現役最強」にチャレンジした有馬記念では厳しい試練が待ち受けていた。まずは外枠13番もツキがなかったが、道中では終始、窮屈な立ち回りを強いられた上、直線でジャスティンパレスとスルーセブンシーズにパッチンを食らい、ジョッキーも立ち上がるほどの不利。そこから6着まで押し上げたのはダービー馬の意地と言うべきものだが、世界制覇を視野に入れている馬にとっては手痛い一戦であった。

 あれから3か月、この中間は「放牧先から先月28日に帰厩。有馬記念の前もカイ食いが良かったが、当時よりも良くなって、完食する日が多くなった」(堀調教師)と以前から懸念されていたカイ食いの悪さはすっかり影を潜めたという。昨春を振り返れば、2月の共同通信杯(4着)で賞金加算に失敗し、タイトな日程を余儀なくされ、必ずしもクラシック2戦は100%仕上げとは言い難かった。苦しい3歳時を乗り越え、2024年を迎え、いよいよ本格化への道を歩み始めた。

「14日に速いラップで追い切ったあと(南ウッド5ハロン63・7―49・0―35・1―10・9秒)、ウイークポイントの右前に硬さが出たのでケアして回復に努めた。21日の単走追いでは行きっぷり良く、フルスピードにも入っていた。耳が前へ向いていたように集中力はまだ完全ではないが、息はいいし、DDSPの症状も出ていない」と、まだ課題を残しつつも確実に上昇カーブを描いている。実際、その21日はまったくの馬なりで南ウッド5ハロン65・4―51・0―35・8―11・2秒の抜群の切れ味を披露。3歳時よりも身のこなしが一段とシャープになってきた。

 阪神は初めての舞台となるが、関西地区のノーザンFしがらきを第2の拠点としてきただけに長距離輸送はお手の物であり、中山二千で1、2着と、自在性のあるタイプだけに小回りコースはむしろ歓迎だ。復権への下地は十分に整っている。

著者:東スポ競馬編集部