[GⅢ鳴尾記念=2022年6月4日(土曜)3歳上、中京競馬場・芝2000メートル]

 昨年は勝ち馬ユニコーンライオン(牡6・矢作)が見事な逃走劇を完遂。同馬は続くGⅠ宝塚記念でも2着に粘走しており、今年の鳴尾記念もイレギュラーな中京施行とはいえ、見逃せないレースとなりそうだ。

 10頭立てとやや寂しい頭数になったが、注目を集めるのは同じ勝負服の2頭か。ジェラルディーナ(牝4・斉藤崇)は今回が5度目の重賞挑戦。近3走はGⅢチャレンジC4着→GⅡ京都記念4着→GⅡ阪神牝馬S6着と〝あと一歩〟の状態が続く。マイルの前走は追走に苦労しており、400メートルの距離延長は味方になりそう。父モーリス×母ジェンティルドンナという超良血馬だけに、そろそろタイトルを獲得しても何ら不思議はない。

 一方で待望の復帰戦を迎えるのが、5歳牡馬ヴェルトライゼンデ(池江)だ。屈腱炎のため、21年1月のGⅡアメリカJCC2着以来の競馬となる。同世代の3冠馬コントレイルはすでに種牡馬入りを果たしたが、19年のGⅠホープフルS(2着)、20年のGⅠ日本ダービー(3着)と超一流馬を相手に食い下がっているようにポテンシャルは非凡。中京では絶対王者相手に神戸新聞杯で0秒3差の2着がある。直前の栗東坂路でも4ハロン50・8秒とさすがの脚力を見せつけており、1年4か月半の長期休養明けとはいえ、いきなりの期待が持てる。

昨年1月以来の実戦となるヴェルトライゼンデ(右)

 例年とは違う中京替わりで注目したいのは、昨年の当レース2着馬ショウナンバルディ(牡6・松下)。昨年12月には同舞台のGⅢ中日新聞杯を逃げ切っており、コース相性は抜群で、今週からはBコースでの施行となるのも大きい。主導権を握れれば押し切りまで考えられる。

 全5勝中4勝を左回りで挙げている古豪サンレイポケット(牡7・高橋忠)も侮れない一頭。同じ左回りでは、昨年の天皇賞・秋→ジャパンCで連続4着と一線級を相手に確かな実力を誇示している。鉄砲実績こそないものの、リフレッシュ効果があれば、勝ち負けに加われるはずだ。

 10頭立てだが、展開ひとつで勝敗が左右されてもおかしくないメンバー構成。冒頭のユニコーンライオン以外にも、15年の勝ち馬ラブリーデイが次走の宝塚記念を連勝、19年の覇者メールドグラースも豪GⅠコーフィールドCを制しており、今年の王者にも注目する必要がある。

著者:東スポ競馬編集部