タスティエーラ(左)とソールオリエンス
タスティエーラ(左)とソールオリエンス

大阪杯2024

[GⅠ大阪杯=2024年3月31日(日曜)阪神競馬場、芝内2000メートル]

 渡辺 4歳世代のレベルが問われた一戦だったが、勝ったべラジオオペラはタスティエーラ、ソールオリエンスと比べて秋以降の成長過程が結果に出て逆転した印象だな。そもそも大負けしたのは道悪の皐月賞(10着)だけ。弱い4歳世代と言わせない勝ち方だった。

 柏木 ドバイ遠征で横綱が不在のため、大関クラスの対戦になりました。逃げ馬がいない中、鞍上の横山和は自信を持って乗りましたし、積極的に行ったのは作戦勝ちでしたね。ただ、上位に来た4歳馬は1頭だけ。4歳牡馬の全体レベルが高いとは思えません。

 渡辺 俺が本命に挙げたソールオリエンスは情けなかった。マイナス10キロ以前に、慣れないことをいきなりGⅠでやるのはなあ。ブリンカーもそうだし、道中でローシャムパークが動いたからそれ行けとついて行ったのもそうだ。4コーナーでプラダリアに外にはじかれる場面はあったにせよ、最後に脚が上がったところを見ると成長がない。つくづく分かったよ。

 柏木 それと絶好の位置で直線に向いたタスティエーラがあれほど止まるとは思いませんでした。DDSP(軟口蓋背方変位)の症状が出たとか、何か異変があったのかもしれません。両馬とも巻き返してほしいですね。

 渡辺 2着のローシャムパークは香港C8着から見事に立て直した。道中でひっかかったかと思いきや、うまく我慢させて最後まで頑張った。ハービンジャー産駒で5歳の充実期。これからもっと強くなりそうな側面を見せたと思う。

 柏木 調教から少し気負った印象でした。前半スローでかかってしまいましたが、無理に引っ張らずに鞍上の戸崎圭が好位まで押し上げたのは大成功でしたね。5歳の底力を示したと思います。

 渡辺 11番人気の牝馬ルージュエヴァイユが3着に入ったのは盲点だった。中団からインコースを縫って5、6頭楽に抜いてきたのは立派だったな。今日は菅原明が再三いい騎乗をしていたし、エリザベス女王杯2着の力を見せてくれた。

 柏木 前走の大阪城Sを制したステラヴェローチェも能力を発揮しましたね。見どころがあり今後が楽しみです。

 渡辺 ジオグリフは体を絞ってきて力は見せたが、暖かくなってノドが乾いた分かな。プラダリアは位置取りは良かったが、しまいで伸びずになすすべがなかった。

 柏木 プラダリアは前走の京都記念でべラジオオペラを退けていますが、よく言えば万能、スパッと切れるとかこれといった強調点がないタイプですね。今日に限っては味がなさ過ぎました。

 渡辺 3連勝のミッキーゴージャスは、好調のM・デムーロを鞍上に見せ場なしの14着だった。

 柏木 まだGⅠレベルは厳しいかもしれません。

 渡辺 まとめると、勝ち時計の1分58秒2はGⅠになって歴代2位タイで、レースレベル的は低くなかった。クラシック組は情けなかったが、今日に限ってはべラジオオペラの成長力が勝ったということだ。4歳牡馬ではドゥレッツァとべラジオオペラが双璧だろうな。

 柏木 かつてフサイチコンコルドは3連勝でダービーを制しましたが、菊花賞の3着を最後に引退しました。若馬にとってクラシックロードは過酷です。活力を消耗し、その後の成長力に陰りが出ることもないとは言い切れません。

 渡辺 確かにそういう側面もあるかもしれないな。いずれにしろ、今後はドバイから帰って来たトップグループとの対戦になる。楽しみだな。

著者:東スポ競馬編集部