ドバイワールドカップを制したローレルリバー(ロイター)
逃げてドバイワールドCを圧勝したローレルリバー(ロイター)

【TPC秋山響の海外競馬解析】3月30日にドバイのメイダン競馬場で行われたGⅠドバイワールドC(ダート2000メートル)は逃げたローレルリバー(牡6=父イントゥミスチーフ)が2着ウシュバテソーロに8馬身半差をつけて快勝。圧倒的なパフォーマンスでGⅠ初制覇を果たした。

 ローレルリバーは米国のB・バファート厩舎でデビューし、2022年8月にGⅡパットオブライエンS(ダート7ハロン)で重賞初制覇(3着は今回の3着馬でGⅠサウジC優勝のセニョールバスカドール)。

 しかしそこからぶっつけで挑む予定だった11月のGⅠ・BCダートマイルを獣医師によるチェックで出走取り消しになると、米国で再び出走することはなく、昨夏にUAEのB・シーマー厩舎に移籍。復帰戦となった今年1月のGⅢアルシンダガスプリントは7着に終わったが、続く前走3月のGⅢブルジュナハール(ダート1600メートル)を6馬身3/4差で快勝した。

 このブルジュナハールは同じ1600メートルのGⅡゴドルフィンマイルに向けたステップレースだが(両レースを連勝すると10万ドルのボーナス)、陣営は逃げ・先行馬が揃いそうなゴドルフィンマイルではなく、距離延長という大きな課題はあるものの、逃げ・先行有利の馬場であること、そして先手を奪えそうなメンバー構成であることからワールドCを選択。結果的にはこの判断が大正解ということになった。

 ちなみに今回の1000メートル通過は現地のトラッキングシステムによると59秒9で、これは昨年よりも0秒7遅く、前走よりも1秒遅いペース。ここまでである程度の余力を残すと、そこから200メートルごとのラップで3区間続けて最速タイムで走破。ここでセーフティーリードを築いて勝負を決めた。

 馬自身の能力が素晴らしいのはもちろんだが、UAE首位騎手史上最多11回を誇る鞍上T・オシェアの手綱も見事。馬場を知り尽くした名手の絶妙なペースコントロールが光った。

著者:東スポ競馬編集部