ペイシャエスと菅原明良

[GⅢユニコーンステークス=2022年6月19日(日曜)3歳、東京競馬場・ダート1600メートル]

 19日、東京競馬場で行われたGⅢユニコーンS(ダート1600メートル)は菅原明騎乗の7番人気ペイシャエス(牡・小西)が大接戦を制して重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1分35秒2(良)。過去の優勝馬にはのちのダートの猛者がズラリと名を連ねる出世レース。強豪が揃った大一番を制し、3歳ダート界の〝暫定王者〟になったスタミナ自慢の次なる目標と可能性は?

敗戦を糧に7番人気からV

 ドライスタウト(交流GⅠ全日本2歳優駿)、クラウンプライド(ドバイGⅡ・UAEダービー)らの重賞勝ち馬こそ不在も、芝路線からの転戦馬も含め多彩な顔触れが集まった今年。その中でペイシャエスは過去のオープン参戦が〈0・0・1・2〉。今回と同じ舞台の前走・青竜Sが0秒4差5着とあっては単勝7番人気も妥当な評価と思えたが…。敗戦を糧にリベンジの策を練り、かつ若手のホープが忠実にプランを実行に移したことでJRA・3歳ダート界のトップに立った。

「これまでは番手でスムーズな競馬をしていましたが、千六は少し忙しい雰囲気。なのでいつもよりためていこうと思っていました」と菅原明。デビュー3年目の昨年はキャリアハイの75勝を挙げGⅢ東京新聞杯(カラテ)で重賞初制覇。今年はオニャンコポンとのコンビで牡馬クラシックにも挑んだ21歳の若武者は、前々走(1勝クラス1着)、そして前走の2回騎乗でパートナーの特性を把握することに成功していた。

鞍上・菅原明良が絶賛する強力な武器

 道中4番手の位置取りは、まさに「狙い通り」のポジション。しっかりと折り合いがついたことで「あとは進路を見つけるだけ」という抜群の手応えで直線へ向かうとインをスルスルと抜け出して先頭ゴールイン。4着までクビ+クビ+クビ差の大接戦をモノした勝因は、鞍上が評価する「スタミナと心臓の良さ」を、レース後半に温存する作戦がズバリ的中したことに尽きよう。

 陣営は次なる目標に交流GⅠジャパンダートダービー(7月13日=大井、ダート2000メートル)を指名。「折り合いはしっかりついていたし、1800メートルまでは結果を出していますからね。2000メートルを試してみてもいいのでは」と管理する小西調教師。父エスポワールシチーは同じ大井2000メートルで、11年&12年の帝王賞を2着善戦。よりスタミナ型に特化した孝行息子が鞍上、そして厩舎に初の〝GⅠ〟タイトルをもたらしても不思議はない。

著者:東スポ競馬編集部