横山武エフフォーリア(左)と横山和タイトルホルダー

[GⅠ宝塚記念=2022年6月26日(日曜)3歳上、阪神競馬場・芝内2200メートル]

 年末の有馬記念同様にファン投票で出走馬が選出される上半期のグランプリレース。今年は優先出走権を与えられるファン投票上位10頭のうち5頭がエントリーしてきた。近年の海外を含めたレース選択肢の広がり、出走回数を絞ったピンポイントなローテを考えれば上位10頭すべてが揃うレースはほぼ望めまい。現状では5頭揃えば上々の部類。もちろんあくまで〝馬優先〟という現実もあるのだが…。真のドリームレースとは何か? ファン投票の意義も揺るぎかねない状況が続いている。

 ただ、今年は2016年以来6年ぶりにファン投票1、2位が揃って参戦。この2頭を含めてGⅠ馬が5頭、脇役も個性派揃いで盛り上がる一戦となるのは間違いない。

 オグリキャップを上回る史上最多の得票数で1位に輝いたのは天皇賞馬タイトルホルダー(牡4・栗田)だ。鞍上と息の合った巧みなペース配分で菊花賞、天皇賞・春を圧倒的な強さで制覇。ペースが異なる中距離でどんな立ち回りを見せるかがポイントだが、秋は凱旋門賞も視野に入るだけにしっかりと結果を出したいところだろう。

 ファン投票2位のエフフォーリア(牡4・鹿戸)は今季初戦の大阪杯でまさかの9着に敗退。年度代表馬として復権をかけた一戦となる。タイトルホルダーとは3度対戦してすべて先着しており、4度目の対決も制して王座奪回を狙う。ちなみに、横山和タイトルホルダー―横山武エフフォーリアのワンツーとなれば、史上3度目の兄弟騎手によるJRA・GⅠ1・2着独占となる。

 宝塚記念は19年から牝馬が3連勝中。ならばファン投票7位のデアリングタクト(5・杉山晴)は要マークだ。長期ブランク明け、かつ久々のマイル戦だった前走・ヴィクトリアマイルは6着。初めて掲示板を外したとはいえ、無敗の3冠牝馬の意地と底力を示した一戦だった。復帰2戦目、適条件の中距離に戻ってパフォーマンスアップは必至だ。

 大阪杯でGⅠ初制覇を決めたポタジェ(牡5・友道)。8番人気という低評価だったが、大接戦を制した勝負強さは光った。引き続き得意の阪神コースなら上位争いに加わってきそう。

 一方、ここでGⅠ初勝利を狙うのがディープボンド(牡5・大久保)、オーソリティ(牡5・木村)の2頭。前者はここまでGⅠで2着3回と惜敗続きで、そのうち2度はエフフォーリア、タイトルホルダーに先着を許したもの。リベンジVで悲願のGⅠタイトルを手にしたい。後者も今春は海外遠征で1→3着とキャリアを重ね、昨年のJCで2着した地力をさらに強化してきた。

 同じく海外遠征で実績を残してきたステイフーリッシュ(牡7)、パンサラッサ(牡5)の矢作厩舎2頭も勢いは十分。パンサラッサの快速逃げとタイトルホルダーの先行力とのガチンコ勝負もレースの見ものだ。

著者:東スポ競馬編集部