豪快な動きを見せたディープボンド

[GⅠ宝塚記念=2022年6月26日(日曜)3歳上、阪神競馬場・芝内2200メートル]

 日程に余裕のあるレース前週にビッシリ追い、当週はサラッと息を整える調整法が主流となっている現代競馬。「1週前追い切り」は存在感を増している。そして、そこにこそレースを読み解くカギが潜んでいる。

 今週は上半期GⅠ戦線の締めくくりとなる第63回宝塚記念(26日=芝内2200メートル)。ファン投票1位のタイトルホルダー、2位のエフフォーリアなど国内外GⅠ馬5頭が覇を競うグランプリらしい豪華ラインアップだ。調教を見続けて四半世紀を超える芝井淳司記者が、〝追い切り1番星〟に挙げたのはGⅠ馬ではなく…。下剋上の匂いが漂ってきた?

 5位オーソリティ(15日美浦南ウッド=7ハロン96・0―80・0―65・2―50・5―36・1―11・6秒=馬なり)
 前週に続いて木村厩舎流で7ハロンからの追い切り。ビッシリ追われたわけではないが、この厩舎だけに放牧先でもしっかりやっているんだろなと思わせる充実度。やればもっと動けそうな雰囲気があった。

 4位ヒシイグアス(16日美浦南ウッド=5ハロン69・0―52・6―37・6―10・9秒=直仕掛け)
 レーン騎乗でテンはゆったり入り、4ハロン標識から加速。ほぼ持ったままで10秒台のラップは目立った。体の張りも良く、適度に前向きさもある。

 3位タイトルホルダー(16日美浦南ウッド=6ハロン80・9―64・5―50・4―36・6―11・9秒=馬なり)
 横山和が乗って単走の形だったが、前の馬を目標に進む形。ラスト1ハロンのラップは目立たないが、数字以上に見た目が良く、躍動感があった。前走以上とまでは言わないが、同様の好気配にあると言えそうだ。

 2位パンサラッサ(16日栗東ウッド=6ハロン80・8―65・2―50・4―35・8―11・5秒=G一杯)
 同じく宝塚記念出走のステイフーリッシュとの併せ馬。タイプが違うからという側面もあるが、直線追われてから相手をグイグイ引き離して先行先着で独走。テンポ良く進んでラストまで勢いが衰えなかった。海外遠征帰りをまったく感じさせない好気配だ。

 1位ディープボンド(16日栗東ウッド=7ハロン96・1―79・1―64・2―50・7―36・4―11・5秒=一杯)
 絶好の気配を感じたのがこの馬。和田竜が乗っての併せ馬。直線半ばでは相手を置き去りにする圧巻の動きだった。レースも稽古もスパっと切れる感じではなく、長く脚を使うタイプだが、鞍上にしごかれて加速がついてからの迫力はかなりのものだった。前走(天皇賞・春2着)時の1週前追い切りランキングでは2位にしたが、当時よりもう一段アップしており、堂々のトップ当選となった。

著者:東スポ競馬編集部