
京成杯2025
[GⅢ京成杯=2025年1月19日(日曜)中山競馬場、芝内2000メートル(3歳)]
近2年の勝ち馬がともにクラシックホースへと出世したことで注目を集めた京成杯は、3連単の配当が172万円を超える大波乱決着。津村騎乗で優勝した11番人気ニシノエージェント(牡・千葉)は、WIN5で4億円超のキャリーオーバーも演出した。デビュー22年目ジョッキーのワンツー、そして開業2年目トレーナーのワンツーとなった一戦を改めて振り返る。
〝腕試し〟のはずが…
「今回はいい腕試しになりそうですね」。昨年末、登録していたホープフルSを自重して京成杯を見据えていた千葉調教師が発した言葉を思い出した。
近2年でソールオリエンス、ダノンデサイル、アーバンシックと3頭のクラシックホースを出した出世レース。「腕試し」と表現したように今後を占う試金石の位置付けだったが、結果は見事な〝一発回答〟だった。スタート直後に挟まれる不利もあって道中は中団の後方を追走。3〜4角でスイスイと馬群をぬって進出すると、直線では外から脚を伸ばして2着馬をクビ差とらえ、ゴールに飛び込んだ。「スタートしてから4コーナーまで何もかもがうまくいきました」。津村が自画自賛する会心のレース運び。前半5ハロン58秒3のハイラップ、若さを残した人気どころの凡走などすべてがかみ合った面は確かにある。それでも、過去10年で最速となる勝ち時計をレース直前に小雨が降った馬場でマークしたのだから、前2年以上のレベルというジャッジも無理筋ではあるまい。
うれしい重賞初勝利となった千葉調教師は「本当に素晴らしい馬に巡り合えたなというのが率直な感想です。西山(茂行)オーナーには騎手時代からずっとお世話になっていますし、昨年多くの勝ち星をいただけたオーナーなので、その所有馬で結果を出せて本当によかったなと思っています」と感無量の面持ちだ。「もう少し前のポジションを取るのかなと思ったら、津村先輩もスタートしてから後手を踏んだのでそのポジションでじっとしてくれて…。(発馬で挟まれて)苦しくなりましたけど、馬の底力でよく踏ん張ってくれました」。馬の底力もさることながら、目先のGⅠの舞台(ホープフルS)にこだわらず、ここへ向かうという冷静なジャッジを下した陣営の判断も光った。
次走について指揮官は「馬の状態次第で、オーナーと協議します」と話すにとどめたが、京成杯を勝ったということはクラシックの舞台へ向かい、近2年の勝ち馬同様に好勝負可能な未来が待っているはずだ。皐月賞では無敗馬クロワデュノールを筆頭に強豪が待ち構えている。その挑戦権をガッチリとつかみ取ったニシノエージェントの今後が非常に楽しみになる一戦だった。
著者:権藤 時大


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