
浦和競馬場で17日、3月31日付での引退を発表していた内田利雄騎手(63=浦和・藤原智)の引退会見が開かれた。46年に及ぶジョッキー生活を振り返り、引退を迎える胸中と今後について言及した。
内田利はトレードマークの笑顔全開で、すがすがしい表情を見せていた。「晴れ晴れとした気持ち。減量から解放されますしね。(減量は)苦しくないほうですが、何も気にせず食事することがなかったので」とジョッキーならではの本音を吐露。思い出のレースについて聞かれると「(2000年度NAR年度代表馬の)ベラミロードと(重賞17勝の)ブライアンズロマンの2大巨頭が一番思い出に残っています。JRA重賞(02年のGⅢラジオたんぱ賞)を勝ったカッツミーも。あの時は代打騎乗だった。そういう点でも持ってるなと。マカオでGⅠを勝った時も印象に残っています」と振り返った。
騎手生活に点数をつけるとすればという質問には「自分で採点はできませんが、気持ちは満点。こんな幸せなジョッキー生活はないと思います。北海道から九州まで好きな騎手の仕事をして、海外も行って。言葉の弊害はありましたが、人間性もいいのでみんなに好かれました(笑い)」と答えると、すぐさま「ここは笑うところですからね」と得意のジョークを繰り出し報道陣の笑いを誘った。
引退については以前から考えていたという。乗り鞍が少なくなり、勝ち鞍も減り、以前あったひらめきがなくなってきた。そんな時にNARから地方競馬全国協会参与(マイスター職)へのオファーがあり、3度ほど断ったが、昨年12月に心を決めた。今後は地方競馬教養センターで教官として新たな人生を歩むことになる。内田利は「教官のスキルがないのでやっていけるのかすごく不安」と現状の心境を告白。それでも「第2、第3のミスターピンクを出していきたいので応援お願いします」と意気込んだ。
ファンに向けては「ピンクロスが心配です。皆さんの心の中で生き続けるので、ピンクのことを忘れないでください」とメッセージを送った。終始和やかで、時に笑いまで起きる引退会見は内田騎手の人間性の表れでもあるように感じた。競馬場で挨拶するとニコニコ顔で返してくれる〝ミスターピンク〟の姿が競馬場で見られなくなるのは寂しいが、教官としてこの先素晴らしい騎手を育ててくれるに違いない。
この日の浦和競馬初日では、引退するには惜しいと思わせるさすがの騎乗ぶりで2勝を挙げ、地方競馬通算2万6007戦3613勝(17日現在)をマーク。重賞ラスト騎乗となる19日のSⅢネクストスター東日本については「平常心で臨みます。栄養ドリンクをたくさん飲んで頑張りますよ」と一発を狙う。免許は31日まで残されているが、〝ミスターピンク〟は今開催の浦和競馬最終日の21日でステッキを置く。同日12レース後にウイナーズサークルで引退セレモニーが実施される予定だ。
著者:東スポ競馬編集部


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