今年の2歳世代から産駒を送り出すプレティオラス(ゼッケン13)

 16日には世代最初のJRA重賞・函館2歳S(函館芝1200メートル)が行われるが、地方競馬最初の2歳重賞・栄冠賞(6月28日=門別1200メートル)は、新種牡馬プレティオラス産駒のコルドゥアンが直線大外から一気に末脚を伸ばして優勝。14頭立て14番人気、単勝オッズ310・1倍という低評価を覆して、2020年産最初の重賞勝ち馬となった。

 生産者は寺山修司が愛したミオソチスをはじめ、ファラディバ、アンドロメダ、ムーンライトミスト、ランスロット、ブロケードなど秀逸なネーミングで知られた伊達秀和氏が1978年に開設したサンシャイン牧場。

 プレティオラスも同牧場の生産馬で、東京ダービー(2012年)、東京記念(13、15年)、大井記念(15年)と2000メートル以上の重賞を4勝した。19年からサンシャイン牧場で種牡馬入り。初年度産駒は6頭ながらも重賞勝ち馬を送り出した。

 牧場の基礎牝馬となるのは58年に輸入されたフランス産のソーダストリーム。その6頭目の産駒で初めて出た牡馬がアローエクスプレスで〝関西の雄〟タニノムーティエとの東西対決となった1970年のクラシック戦線は、ファンを二分する盛り上がりを見せた。

 競馬では皐月賞と日本ダービーを制した2冠馬タニノムーティエの末脚に屈したが、種牡馬としてはテイタニヤ、リーゼングロス、ノアノハコブネと3頭のクラシックホースを出し、80、81年とリーディングサイアーに輝いたアローエクスプレスの圧勝だった。

 プレティオラスの曽祖母の父がアローエクスプレスで、初年度産駒6頭すべてがソーダストリームの末裔と、いかにもサンシャイン牧場らしい配合となっている。

 プリモディーネ(99年桜花賞)やザカリヤ(99年ニュージーランドT)以来、中央での活躍馬は出ていないが、東京ダービー馬3頭を送り出し、地方競馬では存在感を示しているサンシャイン牧場。時流にはそぐわないかもしれないが、大事な牝系を守り続けるこの牧場の姿勢がファンを引きつけてやまない魅力となっているのだろう。

著者:東スポ競馬編集部