藤沢、茅ヶ崎、寒川の2市1町を拠点に活動するプロバスケットボール男子の「湘南ユナイテッドBC」が4月8日にデビューシーズンの最終戦を終えた。地区16チーム中13位に終わった今季の振り返りと、来る2023-24シーズンへの展望を堀田剛司ヘッドコーチに聞いた。

同チームは昨年9月、B3リーグに参入。スピード感のある試合運びや2m級外国人選手の強いインサイドプレー、初参入の貪欲さを武器にレギュラーシーズンに臨んだ。

15勝37敗という結果に堀田ヘッドコーチは、「プレーオフ争いを目標にしていたので、厳しかったと思う。しかし、チームの課題がはっきり見え、成果も多々あった」と前向きにとらえる。各選手の実戦でのプレースタイルを確かめることができたのは、何よりの「成果」だという。また、プロとして緊張感のある試合を経験することで、「後半戦では最後まで諦めず、粘り強く戦うことができた」と成長を実感している。

新たな戦力の補強にも着手した。「より速い試合展開のできる足の速い選手。そしてプレッシャーをかけてボールを奪えるプレーのできる選手。高いレベルの選手が加入することで、練習のレベルもあがり、チームがもっと強くなる」と熱を込める。「今の選手たちも一人ひとりを見ると良い所がある。新しい選手とともに、新たな『湘南』をお見せしたい」と、来季の飛躍を誓う。

声援に「感謝」

シーズン最終戦となった秩父宮記念体育館の試合では、1千人を超えるファンが会場で声援を送った。「選手たちも喜んだし、何よりパフォーマンスも高かった。チームカラーの水色を見ると励まされて心強かった」と感謝を語る。「ファン、スポンサー、地域の方たちと、みんなで作るチームであることを実感した。だからこそ、結果を残さないといけない」と、決意を新たにする。

選手らが市長表敬訪問

湘南ユナイテッドBCの小河静雄社長と堀田ヘッドコーチ、高木慎哉選手、大野勇哉選手らが5月11日、茅ヶ崎市の佐藤光市長を表敬訪問した。2022―23シーズンの終了を報告し、応援に対する感謝を伝えた。

「茅ヶ崎市でバスケができることをうれしく、ありがたいと思う。来季は結果を出して市民の皆さんへ恩返しをしたい」。そう抱負を述べた両選手を佐藤市長が激励。「試合観戦は迫力があって楽しいですね」などと和やかに懇談した。

公式戦が行われた市総合体育館は大規模改修工事のため、今年10月から25年3月まで閉鎖となる。小河社長は「体育館を使えなくなるが、子どもたちのミニバスクリニックなど市民と選手が交流できる機会も設けていきたい」と話した。