伊勢原市とパシフィコ横浜(株式会社横浜国際平和会議場・林琢己代表取締役社長)がこのほど、観光振興に係る「包括連携協定」を締結。5月8日に市役所4階政策会議室で締結式が行われた。

伊勢原市は、昨年1月に行われた「神奈川県事業ユニークべニューオブ神奈川『連絡会』および第3回横浜グローバルMICEフォーラム伊勢原大山ツアー」合同開催にあたり同社をサポート。その後も同年12月に同会議場で開催された「お城EXPO2022」に市が出展。丸山城の観光PRを実施するなど両者が連携・相互協力する機会が続いた。そうした経緯からこのほど連携協定の締結に至った。

MICEとは、企業などの会議(Meeting)、企業などの行う報奨・研修旅行(IncentiveTravel)、国際機関・団体などが行う国際会議(Convention)、展示会・見本市・イベント(Exhibition/Event)の頭文字で、多くの集客や交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称。一般的な観光とは異なり、まちの活性化や、経済効果など、人の集積や交流から派生する付加価値などの効果が期待される。

国内外からの誘客推進

市担当者によると、同社による県内自治体との同協定締結は初めて。協定の締結により、国内外からの誘客促進、観光・MICEの受け入れ環境整備の推進などを目指し、伊勢原市の観光資源や産業を活用したMICE特別ツアーを共同で開発するなど、伊勢原市を含めた広域周遊の促進や連携強化を図る。

神奈川第4の国際観光地へ

締結式で高山松太郎市長は「伊勢原は横浜から片道40分ほどになり、客船の乗船客を伊勢原に呼び込むのが念願。横浜、鎌倉、箱根に続く国際観光地をめざし、力を借りながら目的に近づけるよう努めたい」とあいさつ。さらに「他の自治体に先駆けての協定は大変光栄なこと。今後の良い手本となるよう締結を活かしていきたい」とも語った。

林社長は「国内外の集客には地域の魅力を味わってもらう体験価値が必要になる。伊勢原は大山詣りや豊かな自然など、横浜とは違った価値がある。今後は両者が連携して国内外の集客に貢献していきたい」と意気込みを語った。