鶴見区工業会が創立40周年を迎え、5月18日に西区のホテルで記念式典が行われた。1983年に創設され、製造業や建設業など京浜工業地帯を支えてきた幅広い業種が参加する同会。4代目会長を務める寺嶋之朗会長は式典で「コロナ禍で多くの変化があったがチャンスと捉え、行政とも連携して50周年に向け会を発展させていきたい」と語った。

機械や金属、化学工場などが密集し、日本のモノづくり産業を支えてきた京浜工業地帯。同工業会には製造業や建設業、運輸・物流業など大中小さまざまな企業が参加している。工業会の活動では、セミナーや賀詞交換会など様々な行事を行い、会員間の情報交換や災害時対応の協力、親睦など、業種を超えた協力関係づくりの場を提供してきた。

創立当初は約300社で発足した同会。90年代中頃のピーク時には330社以上の会員がいたが、現在はおよそ半数の167社となっている。寺嶋会長は「工場だった場所がマンションになるなど、会員数は減っているが、各企業が自社ブランドを確立し、キラリと光るものを作っていることを誇りたい」と語る。

また、工業会として鶴見区に予算編成の要望書提出や、鶴見駅への中距離電車の停車、大黒ふ頭にトラックステーションの整備を要望するなど、行政へも積極的に働きかけを行っている。

節目の50周年に向けて

40周年記念式典には区内選出議員や各団体の代表者など、来賓を含め119人が参加。過去10年間を振り返るスライドショーやシャンソンコンサートなどが行われ、周年を祝った。あいさつに立った寺嶋会長は「コロナで多くのことが変わった。この変化を活かし商売を行うことはもちろん、節目の50周年に向け、行政とも連携しながら更なる発展を目指していきたい」と話した。

また同日には通常総会も行われ、優良工業従事者の表彰も行われた。表彰者は以下の通り(敬称略・順不同)。

【横浜市優良工業従事者市長表彰(勤続20年以上)】▽齊藤賢司(東洋ガラス機械(株))、芳賀拓海、樋口雅也(ともに(株)松尾工務店)

【鶴見区工業会優良工業従事者会長表彰(勤続10年以上)】▽川成啓司、庄子哲哉(ともに石井建設工業(株))