神奈川県は、2022年の入込観光客に関する調査結果を発表した。伊勢原市の延べ観光客数は170万8866人で前年の141万1642人から約21%(約30万人)増加、コロナ禍以前の約86%となった。
22年の伊勢原市への観光客数は前年から29万7224人の増加となり、内訳は日帰り客数が前年比約21%増の160万8898人、宿泊客数は同約19%増の9万9968人だった。観光客による消費額は約18億3301万円で、前年から約2億3887万円の増加となっている。
市内でも観光客が最も多い大山地区は94万6108人が訪れ、前年から約3・1%増、宿泊客数は約21%増の1万829人、日帰り客数は2・9%増の93万5279人だった。日向地区の観光客数は14万1314人で約8・4%の増加、宿泊客数は約34%減の5345人、日帰り客数は約11・2%増の13万5969人だった。
主要観光地点や施設、行事などの観光客数は伊勢原観光道灌まつりが約21万人、ねんりんピックかながわ2022剣道交流大会が約6万5000人、いせはら芸術花火大会が約1万人だった。
市商工観光課では「伊勢原観光道灌まつり、いせはら芸術花火大会が3年ぶりに開催されたことや夏山期間における大山講の復活、近場でハイキングやトレッキングを楽しむ人が増えたことなども増加の要因では」と話している。
丹沢大山エリアは246万人の増加
丹沢大山エリア(秦野市・厚木市・伊勢原市・愛川町・清川村)の22年観光客数は約1183万8000人で前年比約26%(約246万人)の増加となった。
近隣の厚木市では「鮎まつり」や「あつぎ国際大道芸」などのイベント再開で119万人増加、愛川町では「県立あいかわ公園」や「宮ヶ瀬ダム水とエネルギー館」などの来訪者で58万人の増加となる一方、清川村では宮ヶ瀬等への来訪者の減少で10万人の減。
神奈川県全体では感染拡大前の8割
県全体の観光客数は延べ1億6406万人で21年から4681万人(前年比約39・9%)増となった。県の延べ観光客数は12年以降増加傾向で17年に初めて2億人となり、18年には2億26万人、19年には過去最高となる2億467万人、3年連続で2億人を突破した。20年には新型コロナ感染症の世界的な拡大で前年から約半数の1億849万人に激減、翌21年も感染拡大防止のための施設休館やイベント中止の影響から1億1725万人に留まった。
22年は感染拡大防止の行動制限が限定的となり、イベント開催や観光需要喚起策の実施などでコロナ感染拡大前の8割まで回復した。