厚木市内5つの中学校野球部から選抜されたメンバーで構成する「厚愛クラブ」が、第53回関東少年(中学)軟式野球大会(8月16日/千葉県)に初出場。健闘及ばず、初戦敗退に終わったが、藤本徹平監督(相川中)は「選抜チームとして初めての出場で、関東大会出場を果たし良い経験になった」と来年に期待している。
県予選は3位
同クラブは、野球人口の減少が著しい中学校の野球部において、野球の魅力を多くの人たちに伝えようと、各校の野球部顧問が今年6月に立ち上げた。
県央地区大会や神奈川県大会出場がかなわなかった5校(厚木中、南毛利中、相川中、荻野中、玉川中)から選抜した14人でチームを組み、7月22日から開催された関東大会神奈川県予選(一社・神奈川県野球連盟主催)に挑んだ。
同大会には16チームが出場。県北地区代表の厚愛クラブは、初戦は横三地区代表に7対3、2回戦では県西地区代表に7対0で圧勝した。
しかし準決勝で、優勝した横浜地区代表に5対7で敗戦。厚愛クラブは3位となった。
諦めた関東大会だったが、上位2チームの全日本大会出場が決まり、関東大会出場を辞退したため、厚愛クラブが関東への切符を手にした。
キャプテンの坂本暖太さん(玉川中3年)は「初戦では硬さがあった。2回戦以降は本来の動きになり、試合ごとにまとまり感が出たチームだけに関東大会出場は嬉しかった」という。
関東大会では、東京都代表に1対12で初戦敗退となった。「力の差があった。皆、全力を尽くした」と藤本監督は選手を称えた。
短時間でまとまったチーム
全員が揃ったのは練習試合を含めて2回のみ。初顔合わせの選手がほとんど。アップの仕方や練習メニューなどすべてが違う中、坂本キャプテンは玉川中のやり方を基本にすることで統一を図った。「短時間の勝負。まとまることが最優先だった」とリーダーシップを発揮した。野球に取り組む姿勢は皆高いものを保持。試合では繋いで得点に結びつける場面もあった。藤本監督は「初めての取り組みだったが、選手や保護者の満足のいく表情が印象的だった。最後、チームが解散する時は皆寂しい気持ちになった」と話した。