全国で記録的な猛暑を観測した今年。区内各地でも様々な影響が見られた。その影響を取材した。

「暑さでニワトリも夏バテしてる」と話すのは、南山田で養鶏場を営む織茂武雄さん。猛暑により、ニワトリが食欲不振に陥り、産む卵のサイズが小さくなっているという。同養鶏場には約3千匹のニワトリがおり、産んだ卵は5種類のサイズに分けて直売を行っている。「一番大きいLL玉が全くないという訳ではないが、通常、1日で80個産むところ、今は半分以下。夏以外の季節と比べると、どうしても少ない」

大きい卵が早くに売り切れてしまうのは、例年起きる現象ではあるものの、今年は養鶏場内の温度計が40度を超えることもしばしばあり、例年と比べ影響が大きかったという。「9月に入って暑さが収まれば、徐々に大きめの卵が増えて通常に戻っていくはず」と話した。

ハチ被害は半数

都筑区役所生活衛生課によると、例年に比べスズメバチを含むハチの駆除に関する問い合わせが少なかったという。

昨年は8月末までに約130件あった問い合わせは、今年同月末比で約60件と半数以下に。猛暑の影響によるものなのか、軒下以外に、壁の内側など日陰に巣を作るハチも多かった。「世代交代する9月から10月は越冬に向けて、ハチの気性が荒くなる。問い合わせは減っているが、山や林に入る際は十分、注意していただきたい」と呼びかける。

熱中症は減少

一方、区内の熱中症で救急搬送された件数は39件で(5月1日〜9月5日)、昨年の52件に比べ減ったことが分かった。

「毎年、多くの人が熱中症で搬送されているので、意識するようになったのでは」と消防局の担当者。しかし、「脱水症状などの症名を付けられても原因は熱中症にある場合もある。実数はもっといるはず」とも話した。今後も注意喚起は継続して行っていく意向を示した。