逸見エリアの神奈川県立塚山公園では、桜の老木化や過密化、病気の発生などによる樹勢衰退が課題となっている。美しい桜の景観を守るため、園内に新たに補植する桜の株購入資金を募るクラウドファンディング(CF)に同園の管理者が挑んでいる。

同企画は、同園の指定管理を行う(公財)神奈川県公園協会が再来年に設立50周年を迎えるにあたり、記念事業の1つとして実施しているもの。「公園の桜守プロジェクトin神奈川」と題し、塚山公園のほか三ツ池公園(横浜市鶴見区)、山北つぶらの公園(山北町)の3公園を対象としている。全体の目標金額は100万円。

按針ゆかりの地

桜の名所として親しまれる塚山公園。その起源は江戸時代まで遡る。英国人ながら外交顧問として徳川家康に仕えた三浦按針が死去した1620年、遺言により領地だった現在の公園敷地内に按針の墓が作られたとされている。

明治に入り横浜の貿易商や地元有志により公園としての整備が行われ、同園の原型が完成。1926年には周辺自治会により1000本の桜が植栽された。現在もシーズンを迎えると園内で約800本の桜が咲き誇り、行楽客でにぎわう。

治療で延命も

その一方で植樹から長い年月が経過したことで老木化が進んでおり、天狗巣病や土壌菌による樹勢低下が課題が浮上している。これまでも1000カ所以上の天狗巣病幹部切除や、土壌に合った桜を育てるためにひこばえ(休眠芽が起きだしたもの)や実生を育成する等の取組を行ってきた。

補植をイベントに

同園は今回のCFの支援金を用い、病気に強い品種の桜を購入する。来年3月に「桜植樹体験イベント」として対象コースの支援者先着10人の手で補植される予定だ。

同コースの支援者にはリターンとして、3公園と恩賜箱根公園の桜から抽出した染料を使ったハンドタオルなどのオリジナルグッズが贈られる。「住民から植樹され、長年管理されてきた地域にとって誇りの塚山公園の桜を100年後も楽しめるよう残したい」と笠間順園長は支援を呼び掛ける。詳細は「塚山公園クラファン」で検索。