弘明寺商店街に対し、関東学院大学の学生が活性化策を考える取組が昨年12月から進められ、1月19日に提案発表があった。学生は商店街や周辺を歩き、店主らの声を聞いた上でトイレや休憩場所の設置、店舗が協力した商品開発、アニメとのコラボレーションによる露出度アップなどを提案。商店街は今後、提案を参考に活性化策を考えていく。

今回の提案のために、横浜信用金庫が商店街と大学の橋渡し役となった。横浜信金は金融機関としての本業に加え、地域貢献活動を進めようと、顧客が多く、近隣に支店がある弘明寺商店街に注目。昨年4月に関内駅そばに新キャンパスを設置した関東学院大学に協力を依頼し、連携して商店街活性化策を考えることにした。

同大学法学部地域創生学科の津軽石昭彦教授のゼミに所属する3年生を中心とした学生と信金の若手職員が3グループを作った。昨年12月、弘明寺観音の関係者からまちの歴史や魅力などを聞いたり、商店街を歩き、店主らから店の現状や後継者の有無などを聞き取った。

店舗連携や休憩場所

1月19日の提案発表会は関内キャンパスで開かれ、弘明寺商店街の小林宗之理事長や商店街役員らが参加した。

「地域振興グループ(G)」は、聞き取りで店主同士の仲が良いことに着目。複数の店が連携して商品を開発することを提案した。「環境G」は商店街内にトイレやいすがないことが高齢者の来客を遠ざけている一因だとし、休憩場所や付近の横浜総合高校に通う生徒が立ち寄れる店が必要だと訴えた。「安全安心G」は若者や外国人観光客に商店街を知ってもらうため、アニメとのコラボ企画を提案。他都市の商店街でのコラボ例を出しながら、話題づくりが必要だとした。

自らも同大学経済学部出身の小林理事長は「学生が商店街の課題や問題点を指摘してくれた。提案を精査し、少しでも形にしたい」と語った。学生からは、弘明寺にゆかりのある有名人に商店街のPR役を依頼する案も出ていたが、小林理事長は、提案以前から交渉が進んでいたことを明かし、「実現の際には学生からアイデアを出してもらいたい」と期待した。

横浜信金弘明寺支店の石田浩支店長は学生に対し「ここがスタートで、終わらせることなく継続してほしい」と述べた。

津軽石教授は「学生の提案はコストなどを度外視したものだが、商店街を歩いてみて、眠っている資産が多くあることが分かった」と話し、可能性を秘めた場所であるとの認識を示した。

柔軟な発想

弘明寺商店街は近年、店主の高齢化が原因の閉店が相次いでいる。今回、学生から「現状維持を望む店と活気を求める店があり、将来の方向性やモチベーションの違いがあると感じた」との声が出たように、難しい局面を迎えている。小林理事長は「新しいことに取り組むなどして商店街を良くしたい」と語り、柔軟な発想で活性化に取り組んでいく方針だ。