栄区上郷町にある證菩提寺(真言宗/一守隆真住職)の阿弥陀三尊像が現在、修復作業が行われており、今月末から横浜市歴史博物館(都筑区)で修復後の姿が初披露される。

阿弥陀三尊像は、阿弥陀如来を中央に観音菩薩、勢至菩薩が左右に配置されている。三尊像はそれぞれ木造で漆箔が施され、平安時代末期の安元元年(1175年)ごろに造立された。12世紀ごろの和様彫刻の典型的な作風で、この時期の作例の一つとして評価され、約100年前の1925年4月に国の重要文化財に指定された。

現在、三尊像は木造部分の虫食いや表面の漆、金箔の剥がれなど劣化を防ぐために昨年5月から京都の美術院国宝修理所で保存のための修理が行われている。修復後の姿は歴博で開催される「文化財展」で2月27日(火)から3月10日(日)まで期間限定で見ることが可能だ。

同展関連のトークイベントが1月17日に横浜市役所で行われ、登壇した市文化財保護審議会副会長で鎌倉国宝館の山本勉館長は「歴史的な背景も彫刻としての評価も仏像史に名を残すべき仏像」と三尊像を紹介。山本氏は造立年や像の特徴などから、仏師は京都、奈良で活躍した一流の仏師だとし、中でも奈良・興福寺の仏像制作を担っていた奈良仏師ではないかと話した。そして同時代の仏像の姿などと比較しながら、頼朝発願の勝長寿院阿弥陀如来像や永福寺丈六阿弥陀如来像を造った成朝またはその流れを汲む者ではないかと説明。同寺の一守住職は「関東では数少ない仏様なので、大勢の人に見て頂ければ」と話す。