昨年1年間で発生した八王子市内の特殊詐欺は113件で、被害総額が2億7352万円に上ることが分かった(1月末時点の速報値)。前年と比べて24件、5155万円増加しており、市と警察署では、新たな手口を知っておくことが大切とし、更なる注意を呼びかけている。

市内被害者の平均年齢は74・7歳で、男性が約3割、女性が約7割。最も多かった手口はオレオレ詐欺(35件)で、次いで架空請求(23件)、還付金詐欺(22件)。

八王子、高尾、南大沢の3警察署のうち、発生件数最多は南大沢署管内で54件(町田市居住者分を除く)。このうち最も多かったのは架空請求で21件。南大沢署によると、架空請求の中でも増えたのは、サポート詐欺と呼ばれる新たな手口。サポート詐欺とは、インターネット閲覧中にウイルスに感染したかのような偽のセキュリティ警告等を表示し不安を煽り、記載されたサポート窓口に電話をかけさせ、遠隔操作ソフトをインストールさせたり、電子マネーをコンビニで購入させるなど、金銭を騙し取ろうとするもの。

被害金額が最も高額だったのは高尾署管内で、発生件数は29件と3署で最も少ないものの、被害総額は1億4125万円。高尾署によると、手口はオレオレ詐欺が多く、コンビニやATMを介さない、いわゆる「タンス預金」をそのまま受け子(犯人)に手渡してしまうと、被害額が大きくなってしまう傾向があるという。

また、特殊詐欺では1度被害にあった人がターゲットにされ、何度も詐欺にあってしまう「おかわり」と呼ばれる事件も発生している。警察署は「新しい手口を知っておくことが大切。お金の話が出たら、自分以外の人に一度確認することを心がけて」と呼びかける。

対策に録音機、春から補助金も

市では対策として、昨年4月から防災行政無線を活用。年金支給日にあわせ2カ月に1回、注意を呼びかけている。また、自宅の電話に取り付ける自動通話録音機の無償貸出も行っている。今春からは家庭での防犯対策支援として、カメラ付きインターホンや防犯カメラなど、住宅の防犯対策品の購入・設置費用の一部を補助する「住まいの防犯対策臨時補助金」の第2弾の受付も開始する予定。