10月〜12月期の概況

全業種総合の業況判断D.I.は▲(マイナス)1・8を示し、前回(23年7月〜9月期)と比べ8・9ポイントの改善となった。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行され、経済活動の正常化が進んだことで全業種の業況判断D.I.が改善した。一方で、人手不足による既存従業員の長時間労働や受注の機会損失を経営上の問題として挙げる企業は依然として多く見受けられる。

1月〜3月期の見通し

今期の業況判断予想は5・3ポイント悪化の▲7・1。売上額D.I.は11・2ポイント悪化の▲4・0。収益D.I.は9・3ポイント悪化の▲9・0の見通し。

製造業

製造業の業況判断D.I.は前回調査比5・4ポイント改善の▲4・3。前回調査に引き続き、経済活動の回復を背景に主要取引先からの受注量は安定して推移している。原材料価格についても仕入価格D.I.は22年12月期を境に低下し、収益環境の改善が図られ総じて業況判断D.I.の改善に。しかし、経営上の問題として人手不足と回答した企業は前回調査から増加した。今期予想は0・1ポイント小幅悪化の▲4・4。

卸売業

業況判断D.I.は前回調査比13・3ポイント改善の▲7・4。建材卸売業では住宅関連工事を中心に建設需要が堅調に推移し、主要取引先からの受注量が増加したが、現場従業員の長時間労働が課題に。食品卸売業では新型コロナの5類への移行と年末需要の高まりで飲食店からの受注が増加したが、仕入れ価格や配送費の増加等による利幅縮小が課題となった。今期予想は3・7ポイント悪化の▲11・1。

小売・飲食業

業況判断D.I.は前回調査比から12・8ポイント改善の▲11・8。新型コロナの5類への移行後初の年末を迎え、忘年会等年末需要の高まりによる夜間の団体利用客を中心とした来店客数の増加につながった。食材等仕入れ価格の上昇及び水道光熱費の値上げに対する販売価格への転嫁についても販売価格D.I.が改善となったことで転嫁が進み、収益D.I.も改善した。一方、依然として人繰りに苦慮する企業が多くみられる。今期予想は1・8ポイント小幅悪化の▲13・6。

サービス業

業況判断D.I.は前回調査比20・2ポイント改善の2・2。新型コロナの5類への移行に伴い、介護業や理美容業では利用客数が増加し、運送業でも配送依頼の増加による受注状況の改善がみられる。原油価格の高騰や水道高熱費の上昇に対するサービス提供価格への転嫁の動きも強まり、総じて業況判断D.I.が改善。しかし、依然として既存従業員の労働時間の長期化が課題。今期予想は10・9ポイント悪化の▲8・7。

建設業

業況判断D.I.は前回調査比2・6ポイント小幅改善の9・4。前回調査に引き続き、住宅関連工事を始めとする主要取引先からの受注は安定し、事業用建物や公共工事の新規受注獲得など受注増加につながった企業がみられ、業況判断D.I.は3期連続のプラス域で推移。しかし人手過不足D.I.は6期連続で強まり、人手不足に伴う受注の機会損失及び工期の長期化、従業員の労働時間の長期化が依然として課題になっている。今期予想は9・4ポイント悪化の0・0。

不動産業

業況判断D.I.は前回調査から横ばいの0・0。前回調査に引き続き、同金庫主要営業エリア内の不動産ニーズは強く、保有在庫の早期売却が進んでいることに加え、物価高騰を背景とする土地造成費等の高騰分についても販売価格へと転嫁が進んだ。一方、商品仕入れ競争が過熱し、保有在庫の不足感が強まり、総じて業況判断D.I.については横ばいとなった。今期予想は11・5ポイント悪化の▲11・5。

■調査時期/2023年12月上旬

■調査地域/秦野市、伊勢原市、平塚市、厚木市、開成町

■調査企業数/340社

■回答企業数/327社

※D.I.値とは、ディフュージョン・インデックス(DiffusionIndex)の略で、「良い」「やや良い」と回答した企業の割合から、「悪い」「やや悪い」と回答した企業の割合を引いた値。値が小さいほど業況判断は悪いということを表す。