神奈川区内に拠点を構える建築家の山本理顕さんが、世界有数の建築賞の一つで「建築界のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞の2024年受賞者に選ばれた。発表翌日の3月6日、山本さんは自身が設計した子安小学校を同賞の関係者らと訪問していた。その様子を学校関係者に聞いた。

山本さんの事務所から同校宛てに、訪問希望の連絡があったのは2月末のこと。訪問前日にはプリツカー賞のアレハンドロ・アラヴェナ審査委員長も同席することが伝えられ、受賞を知った同校では急きょ「受賞おめでとうございます」と書いた紙を校舎の入口に掲示し、山本さんたちを出迎えた。

開放的な校舎

子安小の校舎は児童数増加による移転に伴い、2018年に新築された。白を基調とした4階建ての校舎は直線を組み合わせたような開放的な外観で、「環境テラス」と呼ばれる4m幅のベランダや大きなガラス窓、階段室内の吹き抜けなど自然採光や風通しの良さが特徴。波型の天井や低学年でも覚えやすいように色で分かれた階段など、内装も細部に至るまで工夫が施されている。

穏やかな訪問

2人を案内した吉川真由美副校長によると、山本さんらは30分ほどの滞在の中で、体育館や6年生の教室、環境テラスなどを訪問。3階にプールがあることに驚いた審査委員長に、限られた土地を活用した配置であることなどを山本さんが説明していたという。吉川副校長は「理顕さんは終始おだやかでニコニコされていて、とてもうれしそうに『僕も役に立てて良かった』と話していたのが印象的でした」と訪問の様子を語った。同校の山本加奈代校長は「全国から視察に訪れる方もいる素敵な校舎。この特色を生かした施設活用を、今後も工夫していきたい」と話した。