特定非営利活動法人(NPO法人)みんなの食堂はだの・フードバンク(佐野友保理事長)と秦野市が3月28日、フードバンク設置や運営に関する協定を締結。生活困窮者への食料提供から支援までを秦野市内で完結する取り組み「はだのにこにこフードバンク」の設立に向け動き出した。

社会的な孤立や貧困の問題が深刻化する昨今。秦野市は新型感染症拡大や物価高騰等により家計に負担が大きい世帯を対象に、食料品を無料配布する「はだのにこにこフードマーケット」の開催などに取り組んできた。また、民間でも無償または低額で栄養のある食事や温かな団らんの場を提供する「みんなの食堂」や、企業及び団体が未利用食品の寄付を募る「フードドライブ」などの食料支援が行われている。しかし、食料支援で提供する必要量を市内では賄いきれておらず、市外の食料支援団体の協力が必要になっていた。

そんな中、任意団体「秦野市みんなの食堂基金ボランティアバンク」が、特定非営利活動法人みんなの食堂はだの・フードバンクとして今年1月に設立。同NPO法人が市内4カ所に展開する「みんなの食堂」の市内全域への拡充を目指す「みんなの食堂支援事業」とともに、フードバンク設立と運用を行う「フードバンクに関する事業」の2つを柱に活動していく。同NPO法人によってフードバンクが設立されることで、食料調達から生活困窮者への提供までの流れを市内で循環させる仕組みの基盤が整うことに。当面は広畑ふれあいプラザがフードバンクの活動拠点となる。秦野市は誰もが安心して暮らせる地域共生社会の実現と食品ロス削減、資源の有効活用や環境負荷の低減を図るため、同NPO法人と協定を締結し、必要な支援を行っていく。

28日、佐野理事長らが協定締結のため秦野市役所を訪問した。秦野商工会議所会頭でもある佐野理事長は「経済人として社会貢献をしたいという思いがある。ボランティアとしての活動だが、行政から認めてもらえるのは嬉しいこと。引き続きご支援いただければ」と話した。高橋昌和市長は「市内では食料支援活動が盛んに行われている。協力しながら地域で支え合う街づくりを推進していきたい」と話した。