ひと昔前は、叱られ、怒鳴られながら上司に仕事を教えてもらったもの。ですが、今は、少しでも怒ると部下が発奮するどころか萎縮してしまい、下手したら辞めてしまう……そう悩む人は少なくないはずです。

『メンバーが勝手に動く最高のチームをつくる プレイングマネジャーの基本』著者の伊庭正康氏によると、部下に対して叱ったり説教するのはムダだといいます。叱らずに、彼らを居心地のいい「コンフォートゾーン」から脱出させ成長させるいい対策法とは?

「積極的になれ」と言っても無駄

あなたの部下にこんな人はいないでしょうか?

ミスを恐れるあまり、最小限のことしかやらない部下。

自ら改善提案をすることなく、言われたことだけを粛々とやり、「やらなければ叱られる」という義務感だけで仕事をしている部下。

こういう部下に対して、「もっと積極的に挑戦しろ!」「自信を持て!」と説教したくなる気持ちはよくわかります。しかし、それで彼らの意識が変わるかといえば、難しいというのが実情でしょう。

彼らの多くは、子ども時代から、「〇〇できないと褒めてもらえない」「××できなかったら叱られる」という「減点主義」の発想で過ごしてきましたので、挑戦やミスを恐れるマインドが染みついています。説教したからといって、そう簡単に変わるものではありません。

とはいえ、そういった若手にもどんどん仕事を任せていかないと、本人も成長しませんし、何より一緒に働くプレイングマネジャー自身が、忙しさの苦しみから脱却できません。彼らを育てるために、彼らに染みついたマインドを変えてあげる必要があります。