ついに過去最低の水準に転落した。世界経済フォーラムによる「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」である。日本は毎年100位以下と低いが、今年はなんと過去最低の153カ国中121位に。2018年は110位である。今年は先進国で最低なのはもちろん、女性差別が大きいことで知られる106位の中国、108位の韓国、112位のインドよりも低い。

ここまで順位が低いのは、政治・経済の分野で、女性の活躍が少ないからだ。政治家の大半は男性で、閣僚はもちろん、地方の首長にも女性はほとんどいない。企業の管理職でも、女性の割合は2割に満たない。女性の賃金は男性の7割程度しかなく、シングルマザーとその子供の貧困率の高さは、大きな社会問題になっている。

日本人の中には、女性の地位が低いのは当たり前と思っている人がいるかもしれないが、日本の順位が121位ということは、もっと女性の地位が高い国が120もあるのである。

「昭和アニメ」による理想形の刷り込み

いつまでも格差が大きい日本を象徴的に表しているのは、『サザエさん』や『ちびまる子ちゃん』、『ドラえもん』が人気を保って放送を続けていることかもしれない。

こうしたアニメの世界は昭和半ばのままで、一家だんらんが毎日あり、お母さんは専業主婦だ。お父さんの職場では男性が中心になって働き、女性は補助職にすぎない。作品に罪はないが、それを毎週観ているうちに、これが理想形、これが普通と刷り込まれているかもしれない。とくに子供たちへの刷り込みの力は大きい。

昭和の夢にしがみつく人が多いから、女性の地位がいつまでも上がらないのではないか。専業主婦が家庭を支えることを前提にした社会の仕組みを、私は「昭和フォーマット」と呼んでいる。現実は変化しているのに、昭和フォーマットのまま社会を動かそうとするから、いろいろと無理が出る。

例えば今年、低迷が続く洋菓子業界で、洋菓子店の倒産が2000年以降最多の昨年の記録を更新すると見られている。倒産の理由も背景もいろいろ考えられるが、最大の原因は、洋菓子店が昭和フォーマットを前提にしたままだからではないかと考えている。