コロナ禍により多くの大学や専門学校でオンライン授業が行われている。導入当初はシステムが整わずトラブル続出だったが、最近は学生も教員も慣れて軌道に乗ったように見える。しかし、オンライン授業で学生はきちんと勉強しているのだろうか。

ここに興味深いデータがある。内閣府の「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によれば「学習時間が減少した」と回答した学生が43.7%、「増加した」が36.5%、「変化なし」が14%となっている。実はまじめに勉強している学生は少なくないのだ。しかし、学習の質はどうだろうか。効率的な学びはできているのだろうか。

先端技術を利用した学習成果検証事業を手がけるSANKO NNLラボが都内の大学を対象にした調査では、集中力が「上がった」が18.8%に対して、「下がった」が60.9%。理解度が「上がった」が25.0%に対して「下がった」が37.5%となっている。オンライン授業によって学習効率が著しく低下しているのがわかる。

学生の集中度を時系列でチェック

教員たちの間からは「これまで対面授業では、生徒の表情や態度で集中度や理解度を確認していた。しかし、オンライン授業では学生が見えないのでやりにくい」という声がよく聞かれる。

こうした悩みに応えるのがITベンチャーのデータミックス社とプロシーズ社が共同で展開するCLMS(Concentrate Learning Management System)だ。データミックス社の集中度ソフトをプロシーズ社のeラーニングシステムに実装し、オンライン授業の受講者の集中度を測定する。

CLMSでは顔の23カ所の動きをチェックして集中度を測定する(写真:データミックス)

実際の計測は、学生のパソコンについたWebカメラを使って行われる。受講者の顔の23カ所を撮影し、顔の角度や動きなどからデータを収集する。

集中度はつねに表示され、学生と教員の双方に共有される。 教員は学生ごとの集中度をリアルタイムでチェックできるだけでなく、学生が関心を持ったテーマと持たなかったテーマを把握することもできる。

学生個人の集中度を時系列で追い、授業内容と照らし合わせながら学生と面談すれば集中度低下の理由もわかる。理由がわかれば教員は学生を指導しやすい。