成功している人の共通点は、自らの弱みの克服に時間を使うのではなく、強みを伸ばすために努力していること。しかし、多くの人が自分の本当の才能に気づいていないのが現実。だからこそ、まず取り組みたいのは、自己認識の精度を高めることです。

アメリカ・ギャラップ社認定ストレングスコーチ(R)としても活動する瀬戸和信氏は、MicrosoftやFitbitなど数々の外資系企業でマーケターとしてステップアップを続け、マネジメントにおいてもこの実践を続けてきています。その考え方と方法をまとめた著書『「自分」を殺すな、武器にしろ』から一部を抜粋・再構成して紹介します。

苦しいときこそ、絶好の機会

前回記事で、自己を正しく認識すること、その精度を高めることの重要性についてご紹介しました。多くの人が自分自身に対して客観的な視点を持てておらず、自分を過大評価したりといったワナに陥りがちです。

一方、自己認識の精度を高めていくと「私はほかの誰でもない」「私には、私だけの強みがある」と思えるようになります。最終的には、自分の武器にまで磨き上げられるような「才能のタネ」は、無数に種類があって、誰しもが持っているものです。ただ、これを見つけるにはちょっとしたコツがあります。

最初に、僕自身のキャリアについて少しお話しさせてください。

過去22年のキャリアのなかで、僕は現在の会社、Sonos Japanが8社目です。転職機会の少ない日本では、7度の転職は多いほうでしょう。転職を繰り返す人はジョブホッパーと呼ばれ、とくに日本企業においては信用されにくいです。しかしながら、僕にとっては、この7度の転職経験が人生においてプラスに働きました。

転職のたびに「自分は何がやりたいのだろう?」「何をしているときが最も楽しいのだろう?」「自分のどの能力で社会の役に立てるだろうか?」「個人で持っている才能と、どんな仕事をつなぎ合わせれば成果を最大化できるだろう?」と考えてきたからです。「自己分析」する機会と企業の人事から「他者分析」される機会が、7回もあったわけです。仕事を変わるとなると僕も必死なので、その都度、文字どおり一生懸命に考えます。

とくに、次の仕事がなかなか見つからない場合は、自身を的確に知ろうとする意識が高まりました。