飛行機で優雅に明るい笑顔で接してくれるキャビンアテンダント(CA)。女性の憧れの職業として根強いに人気を誇るが、実は強靭なメンタルを育てないとやっていけないと話すのは、元日本航空のCAで管理職教官として6000人のCAの育成にも携わった山本洋子さん。

『どんなストレス、クレーム、理不尽にも負けない 一流のメンタル100の習慣』を刊行した山本さんに、CAの仕事の厳しい現実、そしてそれに負けないメンタルの作り方について話を聞いた。

CAの仕事というとにこやかに機上でおもてなしをする優雅な仕事とイメージされる方も多いかと思います。「おもてなしのプロ」であるのは間違いありませんが、CAは実は肉体的にも精神的にも厳しい仕事です。

飛行機という逃げ場のない密室で、時にお客様から理不尽なクレームを受けますし、CAという女性を中心とした社会では厳しい人間関係もあります。また、国際線乗務には昼夜逆転の時差があり、睡眠や健康に悩むCAも少なくありません。

私は、25年間、航空会社でCAとして接客業に携わってまいりました。接客業はお客様商売です。さまざまなお客様が、様々な状況を抱え、ご搭乗になります。決められたサービスを決められたとおりにしても、お客様によって感じ方は異なります。

「ありがとう」と言われることは多いのですが、うまくいくことばかりではありません。こちらが良かれと思って行ったことが、大きなお世話になることもしばしばあります。

また、天候不良で目的地を変更しなければいけないような時や、前に座る子どもがうるさい、なんとかしろ!と満席で座席の移動ができないようなフライトでお叱りを受けるなど、どうすることもできないような状況で、理不尽なクレームを受けることもあります。

理不尽なことは、お客様のクレームだけではありません。今でこそ時代と共に職場環境や職場の人間関係は変わってきましたが、私が新人の頃は、軍隊のように厳しい上下関係がありました。先輩のいうことは、「絶対」です。お客様に気を遣うよりも、先輩に気を遣わなければいけないような環境で、理不尽なことで叱られるのは日常茶飯事でした。

「打たれ強いメンタル」は性格ではなく、スキル

お客様からも叱られ、先輩からも叱られ、気持ちが凹み、落ち込むこともありましたが、経験を重ねるにつれ、多少のことでは動じない「打たれ強いメンタル」に変わっていきました。

それは、性格が変わったのではなく、「打たれ強いメンタル」をビジネススキルとして身につけたからです。