「45歳定年制」の議論でもやり玉にあがった「働かないおじさん」。
そんな「働かないおじさん」の姿も、時代によって変化していると語るのは、さまざまな業界で約2000人の中高年キャリア開発を手がけたミドルシニア活性化コンサルタントの難波猛氏。近年の「働かないおじさん」には共通する「ある特徴」があるとのことです。難波氏が9月に上梓した『「働かないおじさん問題」のトリセツ』より一部抜粋、再構成し、お届けします。

「働かないおじさん」を悪者にしても問題は解決しない

Q.近年、社会問題になっている「働かないおじさん」と聞いて、次のうちどの人を思い浮かべるでしょうか。

① 一日中、新聞やスマホばかり眺めて仕事をしない人
② 営業に行く振りをして、社用車で居眠りをしている人
③ PCやコピー機が使えず、部下にやってもらう人
④ 真面目でコツコツ働く人

みなさん、はじめまして。ミドルシニア活性化コンサルタントの難波猛と申します。さて、冒頭で出した設問、みなさんはどの答えを選んだでしょうか。

実際に相談が多いのは、④です。

「そんなはずないでしょ。どうして真面目でコツコツ働いているのに『働かないおじさん』と呼ばれなければいけないの?」

そう思う方もいるかもしれません。

みなさんが想像したり、メディアで描かれてきた「働かないおじさん」は冒頭の①〜③のような人かもしれません。今時、そんな人は絶無とは言いませんが、ほとんどいません。露骨に仕事の手を抜く人が、のんびり生き残れるほど今の企業を取り巻く環境は甘くないからです。実は、現在働かないおじさんと呼ばれてしまう人の多くが「真面目でコツコツ働く人」です。

実際に企業の現場でコンサルティングや研修を行っているとよく分かるのですが、本人が好き好んで「働かないおじさん」と呼ばれる状態になっているケースはほぼありません。

気付かない間に、または薄々気が付きながら上手く対応できず、周囲や上司の期待とギャップが生じてしまっている場合がほとんどです。(実際は、「会社に言われた通り、真面目にコツコツ頑張ってきた」善良な人が、こういう状況になってしまうケースも多いです)