「これまで以上にいま、円滑なコミュニケーションを促すファシリテーターの存在が、求められていると感じています」と語るのは、若者を中心に圧倒的な人気を誇る報道番組「ABEMA Prime」の進行を担当する、テレビ朝日アナウンサー・平石直之氏。著書『超ファシリテーション力』から、眠くなる会議、結論が出ない会議、盛り上がらない会議に終止符を打つ方法について解説してもらいます。

会議とは「大なわとび」のようなもの

会議は大なわとびによく似ています。両端に縄を持って回す人がいて、その中に、次々にいろいろな人たちが入ってくる。いわばファシリテーターは縄の回し手であり、参加者のみなさんは飛ぶ人です。

大なわとびは、参加者それぞれの個性が表れやすいものです。いちばんにさっと飛び込んできて、そのままずっと中で飛び続ける人もいれば、なかなかタイミングを読むことができず、まごまごしてしまう人もいます。あるいは、積極果敢に飛び込んではくるものの、すぐに縄を足に引っかけてしまい、流れを断ち切ってしまう人もいるでしょう。

では、ファシリテーターである回し手は、そこでどのようなことに気をつけるべきでしょうか? 大なわとびの理想は、参加者たちが輪の中に入ったり出たりしながら、心地よく長く飛び続けられること。もし、なかなか中に入れず戸惑っている人がいたら、「少しゆっくり回しますね」と声をかけ、背中をそっと押して入りやすくしてあげる配慮が必要でしょう。

会議にもこれと同じ構図があります。一部の積極的な人ばかりに発言の機会が偏りすぎたり、最後までほとんど意見を言えずに終わる参加者がいるような状況は、できるだけ避けるべきです。

私はこれまで、数多くの会議に参加し、さまざまな記者会見を取材してきました。いま振り返ってみると、司会者がダラダラと話すのを聞かされて退屈な思いをしたり、結論が出ないどころかののしり合いになって、後味の悪い終わり方をする場面を何度も経験してきました。仕切りの悪さが組織やチームにもたらす悪影響を、さまざまな場面で目の当たりにしてきたのです。

そうした経験から、ファシリテーターの存在がいかに重要であるかに気づいていきました。今回は、これを読んでくださっている方の仕切りがうまくいくように、会議の進行で抱えやすい悩みのなかから、具体的な対応策を3つ、ご紹介します。