新卒採用はいくつかのステップがあるが、最も重要なのは面接だ。学生にとっては内定の有無を意味する。人事にとっても面接は重要な採用イベントだ。人事がいくら学生を評価しても、学生から見た企業の印象が悪ければ、内定を受諾する確率は低くなる。そして、学生の印象を決める大きな要因の1つが面接官である。では、どんな面接官が好印象なのだろうか? その条件を探ってみよう。

HR総研は、今年6月、「楽天みん就」の会員を対象に「2022年卒学生の就職活動動向調査」を実施し、「印象のよい面接官がいた会社」を1人1社だけ選んでもらった。その中から「好印象の面接官のいる会社TOP10社」を紹介したい。

好感度を決める「聞き上手」

HR総研の学生アンケートでは、就活で遭遇した経験について質問している。企業との遭遇イベントの代表的なものは、インターンシップ、採用ホームページ、説明会、そして面接だ。面接では「面接官の印象」を問うている。

いずれの回答でも似通った言葉が多いが、とくに目立つのが面接官の印象を語る言葉だ。「優しい」、「笑顔」、「親身」、「丁寧」、「話しやすい」、「楽しい」。こういう言葉で学生は好印象の面接官を形容している。こういう言葉を読んでいると、学生が好感を抱く面接官は「聞き上手」なのだとわかる。ビジネス用語で言えば「傾聴力」だ。

「傾聴力」は、2006年に経済産業省が社会人基礎力の能力要素の1つとして提唱した概念だ。現在ではビジネスコミュニケーション研修などでよく聞く言葉だが、学生には馴染みがなさそうだ。

今回のアンケートで「傾聴力」という言葉を使ったコメントは楽天グループへの評価だけ。「圧倒的に傾聴力に長けている方が多かった」(文系・その他私立大)と、1人の学生が書いているが、他の使用例はない。学生には浸透していない用語のようだ。