この連載では、社業を極める「オタク」たちに焦点を当てている。そこに仕事を楽しむためのヒントがあると思うからだ。

今回インタビューしたのは建設コンサル会社の八千代エンジニヤリングに勤める長谷川怜思さん。小学生の頃から石が好きで膨大なコレクションを持っている。仕事で疲れたときには眺めて癒やされるという。

その仕事とは地質技術者。山を歩いて石を調べ、地質を見極め、「ここは道路建設に向いている」といった提言をする。彼は石には“ロマン”があるという。気に止めなければ見えてこない石の魅力を紹介しよう。

インフラ建設に欠かせない「地質技術者」

――まず、仕事について教えてください。鉄道、道路、ダム、橋など、こんなにたくさんのインフラに囲まれているのに、どうやって建てられているのか、想像したことすらありませんでした。建設コンサル業がどういう役割を担っているのか、教えてもらえますか?

例えば道路の場合、どこに通すかの青写真から作ることになります。多くの場合、国土交通省が事業を立ち上げます。ただ、実際に通すとなるとさまざまなリスクがあります。土砂崩れが起きたり、今でも地下水や川の水を飲んでいる地域もありますので影響があってはいけません。そういった事前調査を請け負い、どんなリスクがあるのかを提言するのが建設コンサルタントの仕事です。

──そのなかで、地質技術者はどういった仕事をしているんですか?

地面の中を調べたり、山の中を調べたりするところで、地質技術者は必ず関わります。例えばビルの建設であれば、「この辺に安定した地盤がある」といったことを伝えます。最近は防災面でも着目されていて、地滑りや土砂崩れがどこで起こりやすいかの事前調査をしたり、発生後の規模調査に関わることもあります。

──実際の調査はどのように行うのですか?

ほとんどがフィールドワークで、出張ばかりしています。“地質踏査”といって、山の中をひたすら歩いて“石の地図”を作ることから始まります。どこにどんな石があって、どう連続的に分布しているのか、その石が硬いのか軟らかいのか、どういう性質なのかを取りまとめます。