今やコンビニをはじめ、さまざまなところでおいしいコーヒーが飲める時代になりましたが、自分でコーヒーを淹れる方法を知ると、より世界が広がります。40年以上にわたって世界中のコーヒー農園を渡り歩き、技術指導や新しいコーヒーの探索を行ってきたコーヒーハンター、José(ホセ).川島良彰氏が、おいしいコーヒーの淹れ方を伝授します。

※本稿は「人生を豊かにしたい人のための珈琲」を一部抜粋・再構成したものです。

「蒸らし」の一手間が味をよくする

コーヒーの淹れ方はさまざまあれど、大まかに言えば、初心者の方はペーパードリップ、フレンチプレス、それから機械で淹れるコーヒーメーカーの3種類を知っていれば十分です。

そして最も基本となるのがペーパードリップ。ペーパードリップはその名のとおり、紙製のろ紙を使う方法で、台形または円錐形のドリッパーにろ紙をセットし、そこに挽いた粉を入れて平らにならし、上からポットで静かにお湯を注いで抽出します。

ポイントは最初に粉全体を湿らすように回しかけたら、30秒ほど待って蒸らすこと。この「蒸らし」の一手間が味をよくします。待っているとコーヒー粉がふくらんできて、炭酸ガスの気泡が抜けていくのが分かります。

どんな品質のいいコーヒーでも、嫌な味を出す成分を含んでいます。幸いなことにその成分は、お湯と長く接しすぎたときのみ出てきます。それゆえ、挽き目はやや粗目のザラメ程度をお勧めしています。細かくすればするほど抽出時間を要し、お湯とのコンタクトが長くなるからです。