「好きを仕事に」というキャッチフレーズはいろんなところで聞かれます。憧れの職業にYouTuberが選ばれるようにもなったことも象徴的で、今までは仕事にならなかったような個人的な趣味やこだわりも仕事になり得る中、若い世代だけでなく、40〜50代もセカンドキャリアとして好きなことを仕事にしたいという人は少なくありません。

世界的調査会社のギャラップ社が139カ国の企業に行った調査では「熱意を持って仕事に取り組んでいる」 と答えた日本人は全体の6%に過ぎず、逆に 「やる気がない」という回答は70%。世界で132位、圧倒的に下位に位置します。この現状を考えれば、「自分の好き」を仕事にしたいというのは自然な流れでしょう。

仕事にするほど好きなことが見つからない

著者は、10年以上コーチという仕事をしていますが、キャリアに対する悩みをもつクライアントは多く、その中でも「自分の好きなこと」を仕事にしたいという希望を持つ人はこの数年特に増えています。

一方で、「好きなことが見つからない」という悩みを抱える人が多いのも事実で、よくよく聞いていくとこれは、「仕事になるくらい情熱を注げる、自分の好きなことが見つからない」という悩みとも言えます。

好きなことにつながりそうなものが出てきたとしても、さらなる障害があります。それは、その「好きなことで稼げる」か。そして、この「稼げるかどうか」という点を考慮したとたん、「好きなこと」がわからなくなってしまうのです。「好きなことはあるにはありますが、稼げるようなものとは違うので……」というのは、実際のコーチングでもよく聞きます。

本来、自分の好きなことと、稼げることは別物。それなのにいつのまにか、好きなことは「需要があるのか」「他の人よりも優れているのか」「稼げるのか」客観的に評価しようとしてしまう。こうなると、自分が好きなことを見つけるのは困難です。